仕事・駐在・出張

執筆者: jakameshi

インドネシアに来る日本の本社スタッフやお客さんに理解してほしいたった5つのこと

筆者は日本人ですので日本から関係者やお客さんが訪れることがあります。

駐在員の方々やコンサルタントの方々は筆者以上に日本と連携することが多いのではないでしょうか。

ジャカルタに来た当初は自分自身とインドネシアという国に「ずれ」を感じていましたが、ある程度住むと今度は日本との間に「ずれ」を感じるようになります。

多くの場合、現地陣営は「海外」そして「インドネシア」を基準として話をしますが、日本陣営は「日本」を基準に話をするのが原因です。

決して海外から「日本やべーよ」みたいなよくある感じで「棚上げ&批判」をするつもりはありません。ただ、海外に出てきた日本人が誇張なく客観的に感じたことを日本へ発信するのは重要な役割だと信じています。

今回は日本からのゲストに声を大にして文句を言いたいそっと伝えたい、「これだけは理解してほしい」という点をまとめました。

ここ半年ほど色んな方々と飲んで議論した内容を凝縮した感じです。

インドネシア以外の他の国でも共通する部分があるかもしれません。

情報は無料(ただ)ではない

もうほんとこれ勘弁…というのは筆者だけではないはず。「簡単に言ってくれるなよ」と。

そもそも論として海外では情報自体に価値が付くことが多い。逆に日本人というのは情報の重要性や稀少性に対する価値認識が低いと言われます。

さらに、別の意味で「日本人が他の国で苦労して得た情報」というのはそれだけでも価値があるものです。

さらにさらに、他新興国もそうかと思いますが、インドネシアでは正しい情報というのがそもそも少ない。インドネシア人ですらインドネシアについて調べるのは苦労しているくらいです。

日本のように政府機関や民間団体が率先して統計データや市場データを発信しているわけでもない。また、規制関連もコロコロ変わるし、担当の役所側の人間の見解によっても判断が変わったりする世界です。

つまり日本ほど情報は簡単に手に入らないし、手に入れた人たちはそれなりの時間、金、苦労をかけて手に入れているのです。

言葉の面でも、住めば話せる・読めるようになるわけではなく各人の自助努力の上に今があるわけです。

ここは自分を棚上げして強く書きます。日本からのゲストには海外においてすべての情報はただではないということを理解していただきたい。

それを日本と同じ感覚で質問してしまったり、調べておいてと雑に丸投げしたり、すると現地と日本でハレーションが起きます。

まあコンサルタントなどの場合は情報を渡さなければよいわけですが、同じ会社でこれが起きるとちょっと大変ですね。

「海外では情報はただじゃない」

ということを少し意識するだけで海外現地との連携は少し潤滑に進むかもしれません。ほんとに。

 

相手国の祝祭日や生活習慣を尊重してほしい

突然ですが2018年のラマダンはいつか知っていますか?

正解は5月15日―6月14日(正確には直前の公式声明で決まります)。

と、別にラマダンやレバランを覚えておくことは重要ではないのですが(筆者だって正式な日付は調べないと言えません)、世界と仕事をするのであれば相手国の祝祭日や生活習慣を理解して尊重するのは最低限のマナーです。

重ねますが別に暗記しておく必要はないでしょう。でも、最低限グーグルカレンダーなどで関連国の祝祭日スケジュールは自動で見れるようにしておいてほしいもの。

これは別に「休みの日に電話してくんなやぁぁ!!!」と心狭いことを言いたいわけではないです(いや、少しあるかな…)。

スタンスの問題で、私は日本で働いているから他の国は知らんよ、というのは「世界は日本を中心に回っている。俺は中心にいるんだぜぇ!」という思考から抜け出せていない証拠だと思うからです。

確かに日本という国は「本社海外担当者の方の人生の中心」かもしれませんが、世界の中心ではない。少なくともビジネスの中心ではない。

この日本中心思考から抜け出せる否かは、企業が本当にグローバルになれるかどうかの分かれ目ではないか?とすら考えています。

と、言いますのもこの話、筆者根拠があります。昔こんな経験がありました。

日本で働いていた時に某世界最強消費財メーカーと仕事をしておりました。顧客は日本チームとシンガポールチームの2部署。シンガポールチームは多国籍チームです。

その時印象的だったのが、日本はどれだけ仕事が詰まっていてもシンガポールの祝祭日には一切連絡はしなかったこと。また、逆にシンガポール陣営も日本の祝祭日には一切連絡はなし

当該企業はハードワークでも有名で、平日は本気で睡眠時間以外全部働いているんじゃない?という雰囲気でした(ほんと、信じられないくらいのハードワーク)。それでも相手国の祝祭日は尊重し、コンタクトしないんですね。

今思えば、それが暗黙のグローバルルールだったのかな、と感じます。

グローバル展開をこれから目指す日本の後続企業も、世界標準になっていくためにはこういう考え方が必要なんじゃないか?と感じて止まない今日この頃です。

 

日本で売れている=インドネシアで売れるわけではない

これは主にB2C商品群の話です。

海外展開において「日本では売れているんですよ」という言葉はあまり意味がないと思います。あと日本No.1。それはインドネシアで売れる理由にも買いたい理由にもあまりならないからです。

確かに日本は技術標準が高いから製品品質も良い。なので総じて商品力はあります。でも、その製品が日本で売れた理由は「圧倒的な製品力や技術力」ではなく、「市場を熟知している上でのマーケティング力(営業・販促・その他)」だったりしませんか?また、裏に既存商品のブランド力もあったりしませんか?  仮にそうだとした場合にそれを再現できるのか?

できません。海外ですから。

特に中小企業の場合はブランド力はほぼ無いので、インドネシアで「おっ!」と感じてもらうためには「ユニークさ」が必要です。

日本製品=高品質のイメージはまだありますが、ちょっと品質が良いくらいでは中国製品のコスト競争力には勝てない場合が多いのではないかと感じます。最近は中国製品の技術も上がってきているようですし(一方で相変わらずひどい商品も流れてきますが)。

日本で売れているだけではなく、インドネシアで売れる理由があると良いのでしょうね。それを見出したり作ったりしていくために現地駐在員含む在住者やインドネシア人スタッフがいるんだと思います。

 

日本人は信用されてはいるが信頼されているわけではない

インドネシアは親日ですか?とよく聞かれます。いろんな答え方があると思いますが、ことビジネスに関しては微妙なゾーンにいます、と答えています。

プラスのイメージは実際にたくさんあります。

やはり特に品質や納期などの「顧客に対する約束」を守るイメージが強いようですね。特に製品やサービスに対して品質を追及する姿勢は日本の強みだと思います(個人的にはよくcraftsmanshipという言葉で表現します)。

一方でマイナスのイメージもやはりあります。

話をしに来たはいいけど進まない。取引条件が保守的すぎて進まない。意思決定が遅すぎて結論が出るころには時勢が変わっている。など。

なんとなく今のところ感じている感覚だと「サービス品質は信用はするけど、新規ビジネスパートナーとしてはあまり信頼されていない」というイメージかもしれません。

他国と比較するとわかりませんが、インドネシア、少なくともジャカルタでは日本人に対して悪いイメージを持っている人は多くないように感じます。

ただ、だからといってビジネスで特別扱いされるわけではなく、我々日本企業の代替は常にいる、という感覚を持って話を進めていった方がよいのでしょう(重工業や建築などの明らかに技術優位性がある領域は別かもしれまえんが)。

 

日本で培った直感は大した役には立たない

誤解を避けるために書いておくと、ビジネスにおける直感、はすごく大事です。筆者は「直感」とは「過去の経験に裏付けされて感じているのだけど、うまく説明できない判断結果」だと思っています。

人間の見極め、ビジネスポテンシャルの見極め、すべてにおいて、ある程度生きてくるとけっこう直感って当たることが多いですよね。

ただ、海外においては「俺は直感的にこう思う」はやめておいた方がよい

日本で培った直感は東南アジアではほとんど役に立ちません。むしろ誤った判断に繋がりがちかも。

ここでは書きませんが、良い面でも悪い面でも日本という国はかなり異質です。日本の常識は世界の非常識。日本の常識や経験を元に判断する(される)と痛い目見ます(←実際見た)。

でも、かといってデータだけでは信用しきれないインドネシア。そもそもデータなんてほとんど無いですし。

となると、やはり住んでいる人、すでにビジネスをやっている人、のアドバイスが一番信頼できるのかなと思います。また、何事も一人・一社で進めないこと、も大切。数か所の方面からアドバイスをもらってスクリーニングしていった方が良いのでしょうね。

正直インドネシアはポテンシャルはあるが攻略難易度の高い国です。今成功している企業や個人でも、過去には想像を絶するほどの失敗や危機を乗り越えてきています。

その「直感」こそ使うべきで頼るべきです。

 

最後に

「海外に合わせてしまうと仕事がまったく進まない」という言葉は真実だと思います。

でも「海外を理解しないと仕事は成功しない」というのも真実です。

少なくとも理解をした上で合わせるところは合わせ、貫くところは貫く、という姿勢が大切なのではないでしょうか。

なんて偉そうなことを書きましたが自分も全然できてませーん。

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