地下鉄がまだできたばかりのジャカルタでは観光客も出張者はタクシーで移動することが多くなります。
この記事ではジャカルタでのタクシーの乗り方や乗る際の注意事項、選び方などをまとめています。
本記事の目次
ジャカルタタクシーの一般的なルール
外国のタクシーとはいえ、基本的にジャカルタのタクシーのルールは国際的なタクシールールと変わりません。
タクシー乗り場や流しているタクシーを捕まえて乗り、移動距離や時間に応じてメーターに表示された料金を支払います。
メーターには通常6,500~7,500 IDR程度(65~75円)の初乗り料金が設定されており、小刻みに上昇していきます。
進めばメーターは上がりますし、渋滞などで進めずに待っている間もメーターは上がります。
夜は深夜料金設定になるためメーターの上がり方は大きくなります。
トル(TOL)と呼ばれる高速道路を使った場合や、オフィスビルなどのパーキングに進入した場合は別途発生した分は支払う必要があります。
旅行者に起こりがちなトラブル
ジャカルタのタクシーは日本のタクシーと文化的に異なる側面があります。また、悪質なドライバーも少なからず存在します。
事前に起こりがちなトラブルは把握しておきましょう。
お釣りトラブル
日本のタクシーとジャカルタのタクシーで大きく異なる点はお釣りに対する考え方です。
ジャカルタのタクシーは細かくお釣りを戻す習慣がありません。
例えば、運賃が27,000 IDRで30,000 IDRを払うとほとんどの場合お釣りは返ってきません。
また、同じく運賃27,000 IDRの時に50,000 IDR紙幣や100,000 IDR紙幣で支払うと、本当にお釣りが無いこともあります。
日本の場合はコンビニで紙幣を崩したり、など運転手が工夫してくれますが、インドネシアでは「細かいお金を用意していない客が悪いので仕方がない」という風潮があるため、なし崩し的に支払わねばならないこともあります(※)。
※生活者であれば近くの屋台でお金を細かくしてもらったり、などもできますが旅行者には難易度が高いです。
タクシーを利用する際には、できるだけ5,000 IDR、10,000 IDR、20,000 IDRなどの小さい紙幣を用意した上で乗りましょう。
遠回り
旅行者だと認識された場合に起こりがちなのが悪質な遠回りです。
旅行者に限ったことではなく、生活者でもわざと遠回りされることはあります。
事前に移動経路を確認しておいたり、Wi-Fiと地図アプリで現在位置を確認していく、などの予防策を取っておいた方が無難です。
過剰請求
最初からメーターを使わない、メーターを無視して高い金額を請求してくる、などのトラブルも起こります。
タクシーを捕まえた時点で、タクシーメーターを使わないタクシーには絶対に乗らないでください。ほぼ確実にトラブルになります。
また、最後に高い金額などを請求された場合は、他の人に助けを求めるのが一番です。到着場所がホテルやショッピングモールの場合はセキュリティ(警備員)に助けを求めてください。
日本人旅行者が立ち寄るレベルのホテルやモールであれば英語も多少通じるため助けてくれる可能性が高いです。
逆上したフリをして日本語や英語で戦うという選択もありますが、旅行者にはおすすめできません。
タクシーを安全に乗るための予防策
近年治安は向上しているとはいえ、いまだにジャカルタではタクシーが絡んだ犯罪が無くなりません。
小さいものだと上述の運賃ごまかしや遠回り、大きいものだと乗客を狙った強盗などがあります。
トラブルを避けるために下記事項には注意してください。
施設出入りのタクシーを使う
空港やホテル、ショッピングモールなどに出入りするタクシーは通常ナンバーを管理されています。
路上で捕まえるしかない、という場合を除き、可能な限りは施設に出入りしているタクシーを使う方が安全です。
また、飲食店などから帰宅する際は飲食店スタッフにタクシーを呼んでもらうのが良いでしょう。
真夜中の流しタクシーは使わない
真夜中に流しのタクシーに乗るのは安全とは言えません。
アルコールで酔った外国人が狙われ、目的地とは異なる場所へ連れ去って金品を強奪されたケースも報告されています。
施設にいる場合は警備員に捕まえてもらう、レストランの場合はレストランから呼びつけてもらう、などの対策を行いましょう。
地図アプリで現在地は確認しておく
故意に遠回りされた場合も、上述の通りどこかに連れ去られそうになった場合も現在地がわかれば途中で気付くことができます。
可能であれば、Wi-Fiと地図アプリで現在地を理解しておきましょう。
仮に言葉がわからなかったとしても、明らかに相手の挙動がおかしければ対応はできます。
怪しいと思ったら遠方まで行く前に「STOP!」と言って降り、他のタクシーに乗り換えるなどの対策を取ってください。
Wi-Fiの準備については下記の記事を参考にしてください。
▶ジャカルタ観光でのWi-Fi事情とレンタルWi-Fiの必要性
比較的安全なタクシー会社
タクシー会社ごとにドライバーの管理や教育レベルは異なります。100%安全を保障することはできませんが、比較的安全と言われるタクシーをご紹介します。
ブルーバード(Blue Bird)

インドネシアで最も信頼されているタクシー会社「ブルーバードグループ」のメイン車両です。
ドライバーの管理が比較的徹底されており、悪質なドライバーは少ないと言われています。
旅行者だけではなくジャカルタ市民でも「ブルーバードにしか乗らない」という人々がいるほど特別に信頼された会社です。
プサカ(Pusaka)

ブルーバードに似ているので「偽物?」と思われる方もいるかもしれませんが、プカサはブルーバードの兄弟ブランドです。
運営はブルーバードグループが行っているので、ブルーバードとほぼ同じ信頼を獲得しています。
シルババード(Silver Bird)

全車黒塗りのベンツで構成される、ブルーバードのエグゼクティブ用ブランドです。
運転が丁寧なことはもちろん、ドライバーの英語対応が可能という点も売りにしています。
運賃は高く設定されており、初乗り15,000 IDR、ミニマムペイメントが50,000 IDRです(2016年12月時点)。
エクスプレス(Express)

ブルーバードグループではありませんが、エクスプレスグループもインドネシアタクシー業界の中では老舗の会社です。
ブルーバードほどではありませんが、比較的利用されることが多いタクシー会社です。
タクシーでの道案内について
ジャカルタのタクシードライバーは地方から出稼ぎに来ている人多くいます。
そのためドライバーではなく乗客が道案内をしなければならないこともしばしば。
シルバーバードやブルーバードであれば比較的英語でも通じますが、それ以外のタクシーでは「インドネシア語」が必要になります。
とはいえ、道案内で使う単語は限られます。
必要最低限の言葉をまとめていますので、下記の記事も参考にしてみてください。
まとめ
安全と言われるタクシー会社を選んだとしても、悪質なドライバーに出会うこともありますし、関係ないドライバーが車を偽装している可能性もあります(※)。
※実際過去に偽装タクシーでの犯罪が話題になったことがあります。
滞在中に慣れてきたとしても、くれぐれも自分が外国人であり、旅行者だと思われいる、という意識は忘れないようにしてください。