ジャカルタの玄関であるスカルノハッタ国際空港からジャカルタ市内への移動は、旅行者や出張者の場合は基本的にタクシーが便利です。
この記事では空港からのタクシーの乗り方や費用の相場感、注意点などをまとめています。
また、最後に2017年末より運航開始した「空港鉄道」についても記載します。
本記事の目次
旅行者はタクシー移動が基本
旅行者の場合、スカルノハッタ国際空港からホテルや市内まで移動する方法はタクシーがおすすめです(ツアーで送迎がついている場合は別です)。
タクシー以外にも空港と市内を繋ぐバスがありますが、難易度と安全性の面からおすすめしません。
また、インドネシアではタクシーが驚くほど安いため費用対効果の面でもタクシーを推薦します。
空港でのタクシーの乗り方
タクシーの乗り方は大きく2つあります
乗り方その①:空港内タクシーカウンターで事前支払
到着後、イミグレーションを通り抜けて外へ出る間の到着スペースにタクシーチケットと大きく掲げたコーナーがあります。
空港の公式販売所であり、事前に行き先を告げると高速料金まで含めた「前払いチケット」を販売してくれます。

チケットと共に乗り場まで案内され、そのまま目的地へと連れて行ってくれます。
完全前払いなので料金で揉める必要はありませんが、その分料金設定は割高です。
場所にもよりますが、高速利用料を含み約.250,000~450,000 IDR(2,500~4,500円弱)程度はかかります。
乗車後にドライバーに運賃を払う必要はありませんが、5,000 IDR(50円弱)程度のチップを支払うとスマートでしょう。
乗り方その②:タクシー乗り場で捕まえる
到着後に空港施設を出た所にタクシー乗り場が並んでいます。

近年スカルノハッタ国際空港ではオペレーションの試行錯誤が進んでおり、一時期は「タクシーを選ぶことができない」ように乗り場が一か所に指定されていた時期がありました(2016年夏~秋ごろ)。
最近は「ブルーバードか、ブルーバード以外か」の選択ができるようになっています。
乗り場近くの「自動待札プリント機」で番号を印字し、待ちます。
乗り場近くには「今何番」と表示されていますが、日によってまったく機能していない場合もあります。
運転手が超アナログにインドネシア語で「何番!何番!」と声で呼ぶパターンがほとんど…
旅行者や出張者はわからないと思うので、積極的に札を見せて確認した方が安全です。
旅行者には「ブルーバードグループ」か「エクスプレスグループ」の車両を推薦します。
詳しくは下記の記事をご参照ください。
空港からタクシーに乗る場合の料金構造
空港から市内へ移動するメータータクシーの料金は、「①メーター料金」と「②高速料金」、さらに「③空港チャージ」で構成されています。
「①メーター料金」は書いた意味そのままで、車内のメーターに表示された金額です。
「②高速料金」はメーター料金とは別に発生する費用で、どこまで移動するかによって変わってきますが、ジャカルタの中心部までであれば概ね15,000 IDR程度です。
高速料金は高速に入るタイミングで料金所に直接支払います。現在は完全に電子マネーでの決済となっています。そのためドライバーが先に支払い、後から運賃とまとめて請求されます。
高速道路料金は支払い都度レシートが出るので金額は確認できます。
「③空港チャージ」は空港から発車するタクシーの場合に別途請求されるチャージです。
目的地のエリアに応じて7,000~15,000 IDR程度のチャージが発生します。
チャージは最後の料金支払い時に、メーター料金に加算して支払います。
ほとんどのドライバーは丁寧に料金の説明を英語ではしてくれません。
メーターの表示金額より2~30,000ルピア多く請求されても、それは「②高速料金」と「③空港チャージ」が加算されているだけなので、運転手を無下に責めないようにご注意ください。
市内までの移動時間と料金相場
ジャカルタと一口に言っても行き先によってかなり幅があります。
あくまでもジャカルタの中心部を想定した場合ですが、道路が混んでいなければ1時間かからずに到着します。
残念ながら渋滞に出くわしてしまった場合は1時間どころか2時間、本当に深刻な渋滞の場合は3時間かかってしまうこともあります。
料金については、メータータクシーで中心部まで向かうのであれば130,000~200,000 IDRが相場です(高速料金と空港チャージは除く)。
ただし、これは順調に進んだ場合で渋滞に巻き込まれてしまった場合はこれ以上の料金になるでしょう。
タクシーチケットで事前に支払った場合は支払った料金がすべてです。
空港タクシーを使う時の注意点
空港タクシーの場合はナンバー管理をされているため比較的安全なタクシーが集まっていますが、それでも油断は禁物です。
正規ではないタクシーが潜り込んでいることもあります。いくつか注意点をリストアップしておきます。
注意①:偽タクシーに注意
積極的に話しかけてくるいわゆる「ぽん引き」タクシーには注意してください。
正規のタクシーではない「白タク」の可能性が大です。
空港から出たあたりで話しかけてきて「ブルーバードOK」などと声をかけてきます。
騙されてついていくと正規の乗り場ではなく目の前にある「駐車場スペース」や「降車スペース」に止めてあったりします。
当然これらのタクシーはメーターを使わず、正規料金の数倍の金額を打診してきます。
管理人が2回目にジャカルタへ来た際に同行者がいたのですが、彼は見事にこれに騙されそうになりました。
「ブルーバード」と言われて連れていかれた先には白い車があり、ブルーの要素はまったくない。それでも「This is Blue Bird」と言い張るドライバーの勢いに同行者は騙されてました。
管理人はすでに本物を知っていたので騙されることなく正規のタクシーに乗りましたが、同行者がもし1人で来ていたら騙されて高額料金を請求されていたに違いありません。
どれほどタクシー乗り場が混んでいたとしても、旅行者は必ず正規のタクシー乗り場から発車するタクシーに乗りましょう。
注意②:非正規のチャージ請求
ナンバーを管理されているとはいえ、旅行者を騙そうとするドライバーは少なからず存在します。
まれにあるのは最後に支払いの際に、謎の計算式で金額を上乗せしてくるドライバーです。
空港から市内へ向かう場合はホテルへ向かうことがほとんどかと思います。
もし支払いでトラブルが起きた場合はホテルマンを呼び、調整してもらいましょう。
ホテルマンは旅行者の味方です。
少しの予備知識が身を救う
日本のタクシーは世界の中でも高い部類で、一度乗れば数千円、高い時では一万円以上支払うこともあります。
インドネシアの空港タクシーで騙されたとしても数千円弱なので、旅行者の中には「あまり気にしない」という方もいますが、むざむざ騙されてしまうのはインドネシアのためにもなりません。
少しだけ事前にインプットしておけば騙されるリスクは極小化できます。
配車アプリの利用について
ジャカルタでは配車アプリの「GRAB」が浸透しています。
もし海外ですでにGRABを利用している場合は、スカルノハッタ空港でも使うことができます。
また、インドネシア国産サービスので「GOJEK」というアプリの中にある「GOCAR」というサービスも、GRABと同じく配車ができます。
少しだけ配車アプリの方がタクシーより料金が安いかもしれませんが、大きくは変わりません。
2017年についに運航開始した空港鉄道
ジャカルタは人口に対して電車網のインフラ設置が遅れています。
そのような中、急速に整備が進んでいますがそのうちの一つが空港と市街地を結ぶ「空港鉄道」です。
スカルノハッタ空港内に新設された駅より、これまたジャカルタ市内に新設された「BNI CITY STATION」までを繋いでいます(本来はもっと長いが、取り急ぎスディルマンエリアまで開通)。
空港鉄道の最新情報は下記のレビュー記事をご参照ください。
▶ジャカルタのスカルノハッタ国際空港から空港鉄道(電車)で市街地へ移動する方法