観光での滞在エリア選びは観光全体の満足度を左右します。渋滞が多いジャカルタでは特に重要になってくるでしょう。
あらかじめ旅行の目的やルートに即した場所を見極め、最適なエリアでホテルを選びたいものです。
しかし残念なことにジャカルタの街は非常にエリアごとの違いがわかりにくい作りとなっており、さらにガイドブックなどの情報も不足しています。
この記事ではジャカルタのエリアをわかりやすく説明するとともに、旅行者におすすめの滞在エリアを3つに絞ってご紹介します。
本記事の目次
観光・旅行で滞在するならば中心部
ジャカルタは現在ものすごい勢いで発展しており、毎月のようにビルや商業施設がOPENしています。中心部は過密化が進んでいるため、西、東、そして南へと街が伸びていく形で広がっています。
郊外型の工業団地や新興のダウンタウンが形成されており、その点に集まるように周囲に街が広がっています。ただ、観光目的でジャカルタを訪れる場合は中心部に拠点を構えるのが懸命です。
極端に東や西、そして南のエリアに滞在先を構えてしまうと、移動コスト(時間)が異常に高いジャカルタでは動ける範囲に制限が出てきます。
また、新興地域へ行き来できる道路は「新しい道路一本だけ」の場合もあり、一度渋滞にハマるとその日の予定がすべて破たんする可能性もあります。
中心部に拠点を構えると高速道路へのアクセスが用意であったり、万が一極端な渋滞が発生して身動きが取れなくなった際にも柔軟なプラン変更が可能です。
色々なエリアへ行くことが目的となる観光では中心部を選びましょう。
まずはおおまかな区画を理解しよう
ジャカルタの中心部と一口に言っても様々なエリアがあります。
ただ、日本のように地下鉄が存在していないジャカルタでは街の表情が乏しく、パッと見ただけでは区画がイメージしにくい街になっています。
実際にジャカルタに在住している知見からジャカルタ中心部をわかりやすくエリア分けしました。

これだけではエリアごとの特色が伝わらないため、エリアの特徴を付けたバージョンも作ってみました。

簡素ではありますが街の区分けや雰囲気の違いを感じていただけたのではないでしょうか。
旅行者におすすめの3つのエリア
上述の通り、同じような街に見えても実際にはエリアが存在しています。
その中でも私が在住者の知見から観光目的の旅行者におすすめする滞在エリアはこの3つです。

一つずつご紹介していきます。
コタ(コタトゥア)
コタエリアはジャカルタの北部一帯のことを指します。
ジャカルタの最初の街として発展し、今でも古くから残る「バタヴィア風建築」を見ることができます。

また、コタ駅の目前に広がるファタヒラ広場やその周辺のストリートマーケット、さらに少し北へ移動するとアンチョール(遊園地などがある複合アミューズメントエリア)、少し南へ下ればモナス(独立記念塔)やイスティクラル(世界最大のモスク)を見に行くことができます。

ジャカルタ観光要素が凝縮されたようなエリアで、歴史や文化をテーマとした場合には最適な滞在エリアとなるでしょう。
現在では華人が多く住んでおり、ジャカルタにいながらも本格中華料理を安く食べられることも魅力です。
他エリアと比べて観光客の滞在が少ないため、ホテル料金の相場が低いことも魅力でしょう。
治安がやや良くないと言われているエリアではありますが、夜歩きを避ければ非常に魅力的で使いやすいエリアです(そもそもどのエリアでも旅行者のジャカルタ夜歩きはおすすめしません)。
モナス周辺
モナスとは独立記念塔のことで、ジャカルタの象徴的な観光スポットです。

モナスは大きな公園のようになっており、国立博物館、さらにはイスティクラルやジャカルタ大聖堂(巨大なカトリック教会)が周辺に点在しています。

特にイスラム教の象徴であるモスクのイスティクラルと、カトリックの象徴である大聖堂が向かい合って隣接している様子はインドネシアの「宗教の多様性」を象徴するような光景で印象深いものになるでしょう。
また、少し南へ下ればジャカルタで最も人気のショッピングモール「グランドインドネシア」があったり、右下のメンテンエリアへ移動すれば有名なインドネシア料理レストラン「ララ・ジョングラン」などもあります。
▶ジャカルタ観光で立ち寄りたいショッピングモール5選
▶安心!安全!ジャカルタ観光で訪れたい有名なインドネシア料理レストラン3選
短期滞在で1日ですべてを見たいという場合は最適な滞在場所です。
ごくまれに市民デモの集合場所になることがありますが、事前に情報はキャッチ可能です。
在インドネシア大使館の情報もチェックしておきましょう。
タムリン・スディルマン
タムリン・スディルマンエリアはジャカルタビジネスの中心街であり、日本で言えば「東京丸の内」のようなエリアです。

外資系からインドネシアの国内系まで様々なオフィスが集まっており、ショッピングモールのグランドインドネシアやプラザインドネシアもこのエリアにあります。
まさにジャカルタの中心部であり、ブンダランハイという大きな噴水エリアでは年末大みそかに大規模なイベントが開かれたりもします。

オフィス街なので文化や歴史などを感じさせるものはありませんが、このエリアの利点はどこに行くにも移動しやすいという点です。
東西南北どこに出るにも移動しやすく、広くジャカルタを見てみたいという場合には最適な滞在場所となるでしょう。
また、オフィス街で貧困層がいないため比較的治安が良いというのも利点かもしれません。
蛇足ですが、タムリン・スディルマンより少し東南にずれた地区に同じくオフィス街で「クニンガン」というエリアがあります。そちらは連日殺人的な渋滞が発生するため旅行者には推薦しません。
最後に
公共交通機関が発展しておらず、慢性的な渋滞があるジャカルタでは滞在先選びは旅の命運を左右します。旅の目的やスタイルに合わせて最適な滞在先を見つけてください。