東南アジアに日本人が住むメリットの一つに「マッサージを格安で受けられる」ということもあるでしょう。
ジャカルタのマッサージで検索すると「KOKUO(コクオー)」や「KENKO(ケンコーリフレクソロジー)」などが紹介されていることが多いです。
日本と比べると確かに価格は安いですが、現地に慣れてくるとそうでもなかったりします。
確かに清潔で安心感があるのでジャカルタ生活に入ったばかりのころは重宝しますが、生活に慣れてくると「もっと安いところはないのか?」と探してしまうものです。
今回は筆者が3年の生活で結論付けた「日本から来たばかりの日本人でもぎりぎり耐えられるであろう、ジャカルタ最安値マッサージ」の真打をご紹介します。ジャカルタに住んでいる方にとっては普通のお店です。
本記事の目次
ローカルプライスを堪能するならローカルが集まる場所へ行くべし
出張時や駐在初期に外国人の導線上にあるような店や物というのは、安いといっても外国人向けにカスタマイズされたサービスであり、本当のローカルプライスではありません。
やはりローカルのために作られた場所で探すのが一番です。
ローカルが多いモールやでデパートにもマッサージ屋はけっこう入っており、中心地に限定されますが、筆者もサリナやブロックMスクエア、プラザスマンギなどローカルが週末を楽しむような場所でマッサージ屋のベストアンサーを探し続けてきました。
比べていくとだいたいの底値というものが見えてきてます。
安くてもあまりに不衛生な場所だとご紹介はできないのですが、不思議と不衛生なのに高い場所(誤差程度ですが)もあったりして、幸いにも筆者が現在知っている最安値は「まぁ日本人でも大丈夫でしょ」とお伝えできるお店です。また、マッサージ師による差もあまりなく、それなりに教育を施していると思われます。
モールアンバサドールへ行こう!
筆者がたどり着いた答えはここ、「モールアンバサドール」にあります。

日本からご覧の方のために補足をしておくと、モールアンバサドールはジャカルタ中心地にありながらもローカル向けのテナントばかりが集まっており、ご飯やお茶も安価で楽しむことができます。
中はこんな感じで意外と明るい。

ローカル向けのバザーなどもやっており、いつも賑わっています。
5Fにある名もなきマッサージ屋
中へ入りエスカレーターを上がっていくと、

あった!と思いきやこれは違います。2階にあるマッサージ屋でここも確かに安いのですが、まだ高い。
ここ以外にも「バリ風マッサージ屋(音楽だけバリ風でインテリアはボロい)」もありますが、そこでもありません。
さらに上がっていきます。
吉野家が入っている5階まで上がると、このようなエントランスが目に飛び込んできます。
これです。

今回紹介するにあたって筆者も初めて知ったのですが名前がありました。
”BACK TO RELAX” REFLEXOLOGY
うーん、名前じゃないかも?ローカルのお店はブランド名を持っていないところも多いので。
筆者周辺ではアンバサドールの5階、と呼んでいます。
肝心の価格ですが、

ガラスに示されているように、90分で8万ルピア(700円くらい)。一時間あたり500円くらい。
これでも値上がりした後で、筆者が通い始めた2015年夏ころは7万ルピアでした。
エントランスは入りにくいですが、ドアを開けるとさらに入りにくい
エントランスの写真から感じるように、最初は入りにくくて戸惑うかもしれません。ただ、残念ながらドアを開けると中は真っ暗でさらに入りにくいです。
少しでも不安を解消するために写真を…と思いましたが、他の客もいるので(結構常時混み合っている)フラッシュ撮影することもできず、さらにフラッシュ無しで撮影したものの「完全なる闇」になってしまいさらに不安を煽るので写真は自粛します。
中はすごい真っ暗で(お店なりのリラックスの演出)、さらに狭い部屋にマッサージスペースを敷き詰めているので非常に狭い。ただ、座ってしまえばすぐに慣れます。
このままだと不安を煽って終わりになってしまうので図にしてみました。

下側がエントランスです。
こんな感じで9席あり、若い兄ちゃんたちが中や外で呼び出しされるのを待っています。
このパイプ型ベットに最初戸惑うかもしれません。パイプ椅子のような、ベッドのようなツールで(たぶんジャンル的には椅子)、これを器用に使って全身マッサージが展開されます。
マッサージを受けている側も施術中にけっこう移動を求められます。
勢いで全部図解してみます。
第一形態:足から腕
まずパイプ椅子に着座します。荷物を入れる引き出しなどはないので、カバンに入れて椅子の裏にでも置いておきましょう。運がよければ椅子の隣に置台があるので、そこに置いても大丈夫です。
また、担当者によりますが水を持ってきます(最後に持ってくることもある)。これは飲んでもOKなので飲みましょう。
スーツなどで来てしまい、パンツ一丁になってしまいたい場合は「ミンタ タオル!(もしくはハンドゥク)」と言えば伝わります。ズボンを隠れて脱いでタオルを腰に巻いてしまいましょう。暗闇なので見えません。
最初は通常の足裏マッサージのように、足をお湯につけた後でマッサージが始まります。

こんな感じで兄ちゃんもプラスチック椅子に座った体制から開始します。
第二形態:腰&背中&肩
次にうつ伏せになることを求められます。
ここでのポイントは一度立たなければなりません。というのも、普通のマッサージベッドと違いそのまま倒すことができないのです。

この図のように、兄ちゃんが今まで座っていた椅子を頭部の下に持ってきて頭部を支えます(無いとがくん!と落ちるんだと思います)。
また、高級マッサージのように顔を通す穴が開いていたり、綺麗なシーツがあったりはしません。代わりに活躍するのがティッシュ。担当の兄ちゃんがティッシュを5~6枚くれるので、それを顔の下に敷きましょう。
肩は強いマッサージだと痛い場合もあります。もし痛すぎる場合は「ミンタティダッククアット(Minta Tidak Kuat)/強くしないで」と言ってください。面倒臭い場合や言葉を忘れてしまった場合は「サキッ(Sakit)/痛い」と言って目を見つめれば伝わるはずです。
第三形態:背乗り

いつの間にかこの状態になります。
担当者は踏む前にタオルを背中に引いてくれるので、衛生的にはギリ問題ないでしょう。
普通、この手のマッサージだと天井部分にポールがあって安定性を保ちますが、そんなものはありません。
担当者が器用に自らバランスを取ります。
第四形態:肩&頭
次は再び「プラスチック椅子」が所定の位置に戻り、今度はそこに座れと促されます。

少し肩をマッサージした後に、「クパラ(kepala)?/頭」と聞いてきます。問題なければYesと伝えてヘッドマッサージに入ります。
髪形が乱れるのが嫌な場合は「ティダ(tidak)/No」と伝えてください。たぶんそのまま肩を揉み続けるでしょう。ヘッドマッサージがかなり気持ちいいので筆者は断ったことがありません。
第五形態:背骨周り
最後は担当者が唐突に椅子とタオルを持出し、下記のような態勢に入ります。

よくある、背骨周りを開いてバキバキっと鳴らすやつですね。また、担当者によってはこの後に卍固めをかけてきて、腰関節を鳴らしに来る場合もあります。
最後に
以上、こんな感じで8万ルピアにしてはフルサービスの90分を提供してくれます。担当者には別途チップを渡すのが慣習で、通常であれば1万ルピア、とても良かった場合は2万ルピア程度あげてください。それでも総額9~10万ルピアです。
技術がすごい高いというよりは、パワー系のマッサージなのでしっかり揉んでほしいという男性に特におすすめです。華奢な女性だともしかすると合わないかもしれません(でも、ここを筆者に紹介してくれたのは実は日本人の華奢な女性だったりします)。
店舗アクセスは決してよくないのですが、けっこう人気があり、昼過ぎや夕方には満席で入れないことも多いです。ねらい目は午前11時の開店直後か、午後2~5時の間でしょう。
細かい店舗情報は見つからないので、代わりにモールアンバサドールの情報を書いておきます。
ここの5階にあります。
<店舗が入っているモールの情報>
店名:Mall Ambassador
住所: Jalan Professor Doktor Satrio Kav. 14, Kota Jakarta Selatan
電話:+62 21 5766688
営業時間: 10:00~22:00