「飲み足りない」
ジャカルタでこの言葉ほど人を悩ませる言葉はありません。
なぜなら日本とは違い、遅くまでやってる「飲み」に徹したお店の選択肢が少ない。
そしてあったとしても、高いんですよね。
だから「はしご酒」できるお店のカードというのはものすごく重要です。
あまり該当者はいないかもしれませんが、あなたが「Kelapa Gading(クラパガディン)」で飲み足りない…!と思った日にはこの記事を思い出してほしい。
全尼の飲兵衛に送る、ノンフィクションのレポートです。
本記事の目次
終わってる飲兵衛が集まるクラパガディンの安酒場
まずはこの写真見て欲しい。
私はドアを開いた。
まだ夜の浅い平日19:00くらいの出来事だ。

19:00にすでに人がつぶれている。
一瞬、大阪の新世界に来たのかと思いました(←行ったことないけど昼から人が飲んでるイメージ)。
もうこれだけでわかるだろう。
このお店にはダメなやつらが集まっている!
たしかこの日は2回目の来店。
3回目の来店の時には「イケテナイ白人」が酔っぱらって歌を歌っていた。
Kemangにいる白人とは一味違う。
奴らは純粋な酔っ払いだ。
オフィスで働く駐在員と言うよりは船乗りが上陸した感じの雰囲気だった。
ヨーロッパというか新宿区中野あたりの香りしかしないEUROPE BAR
その名もEUROPE BAR。クラパガディンMOI(Mall Of Indonesia)のひざ元のルコ群に入っているスポーツバーである。


パッと見の雰囲気は普通のスポーツバーである。
感じの良い酔っ払いの扱いに慣れたミュージシャンもいる。
日本人と見るや否や心の友を歌えるくらいにはこなれている。

このお店には愛すべき特徴がいくつかあるのでご紹介しよう。
特徴① 酒が異常に安い
リカー系、ウイスキー系の価格が異常値である。


キャプテンモルガンが35kから飲めるし、シーバスの18年が93Kというクレイジーな値付けになっている。
下手したら中央ジャカルタの「半額」くらいの値付けだ。
これね…偽物だと思うじゃない?
ところが筆者が飲んだいくつかの酒は本物でした…(シーバス18年は未挑戦)。
カルーアとか、リカー系は少なくとも本物。
しかも割りものがないので、ミルクは持ち込めます。

日本にいた頃から、幾多のバーでは飲んできたけど、牛乳1リットル持ち込んだのはこの店が初めてです。
特徴② 店員の接客が酒の価格以上に安い
とある日のカウンター。

奥の赤い服を来たおっさん以外は全員店員です。
この店の店員たちはとにかくやる気がない。
なんだろう…中野の裏通りにある顔見知りが集まるだらっとしたバーみたいな感じだろうか。
いや、今日び中野のバーの方がもっとまともな接客をする。
やはり新世界なのか?(←中川家のコントのイメージしかありませんが)
ただ、このやる気のない店員がいなければこのお店も回らない。
感謝しなければならない。
この日は彼らも特に疲れていたのかもしれない。
特徴③ 偽の伝票が出てくる(かも)
トイレの張り紙が強烈である。

やる気がない店員たちだが、「偽伝票」で組織的犯行を行うことがあるようだ。
現在残っている店員かどうかはわからないが、張り紙残しているってことは容疑者がまだいるってことかな?伝統的に受け継がれている?
それでも店を平常営業するマネジメントの胆力には学ぶことがあるかもしれない…ワンダフルインドネシアよ…
まとめ&店舗紹介
ということで、クラパガディンで深夜までやっている、貴重な安酒場のご紹介でした。
こきおろしているような文体ですが、筆者的にはこんな感じのお店は大好きです、いやもう愛してる。
全然触れてないですが、おつまみもなかなかいける。
何よりお酒が安いのがいいです。
この辺りのバーはコロナでほとんど潰れたらしく、MOIのこの区画で深夜バーとして残っているのはここくらい。
なんだかんだでそれだけ愛されているお店なのでしょう。
ただ、この手の雰囲気のお店は妻が嫌いなんですよね。
まあ店内はおっさん率が100%だからなぁ。
近いうちに日本人の酔っ払いを集めて乗り込みたいです。
白人の船乗りたち(←たぶん違う)と意気投合して暴れたい。
店舗情報 | |
店名 | Europe Sport Bar & Cafe |
所在地 | Jl. Laksamana Yos Sudarso No.18, RT.18/RW.8, Klp. Gading Bar., Kec. Klp. Gading, Kota Jkt Utara, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 14240 |
電話 | 02129363987 |
営業時間 | 14:00-24:00 (定休日無し) |
Web | N/A |