インドネシア料理と言えば鶏肉を炭で焼いた「サテ」が有名ですが、実際に試してみて「日本の焼き鳥の方が美味い…」と感じた方もいるでしょう。
確かに鶏肉を使ったサテは甘目のピーナツソースが主流なので、塩辛い焼き鳥に慣れた日本人には合わない人もいるでしょう。
その時は、ぜひ「サテパダン」という牛を使ったサテにトライしてみてください。
今回は筆者が食べたジャカルタ市内のサテパダンの中でも「圧倒的に美味い」一店をご紹介します。
本記事の目次
若者の情熱発信市場、パサールサンタ
Pasar Santaという商業施設をご存じでしょうか?ジャカルタ中心地にあるSenopatiエリアの少し南側に位置する、パサール(市場)です。
もともとはすたれたパサールだったのですが、ある時を境に若者がスモールビジネスを始める場として盛り上がり始め、現在は様々な食が集まるちょっとしたホットスポットになっています(最近は少し客入りが減っているという噂もありますが)。


さて、パサールサンタ自体もなかなか食を楽しめる場ではあるのですが、今日書きたいのはそこではありません。
ジャカルタのTOP OF SATE、サテパダン アジョラモン
パサールサンタのエントランス前に、一店の屋台がいつも開いています。その名もサテ・パダン・アジョラモン(Sate Padang Ajo Ramon)。

なんだサテかよ・・・とうなだれてしまう方もいるでしょう。
インドネシアを代表する料理の一つとして、サテは知られていますが、実際食べて「美味い!!」と感じた方はそこまで多くないと思います。
街中で見かける多くのサテがチキンから作られていて、インドネシア産の痩せた鶏肉を小さくカットして炭火で焼いて食べます。
ソースはピーナッツメインのあま~いソースで、日本人としてはどうしても、
「いや~、焼き鳥の方が美味いよね」
となってしまうかと。
ところが、そんなネガティブマインドを壊してくれるのがこのサテ・パダン・アジョラモンです。
スパイシーだけどコクがある、東洋人にもわかる美味しさ
サテ・パダンというパダン地方発祥の料理で、牛を使っており、特徴はスパイシーな味付け。
さらにここのソースは筆者が類推するに、牛でじっくりと出汁を取ったスープをベースに作られており、じんわりと牛のコクが染みわたるのです。


この人がアジョラモンさんです(写真は公式サイトから抜粋)。
牛大好き!な雰囲気ですね。
残念ながら創業者のアジョラモンさんは数年前に他界されました。ご冥福をお祈りします。
一方でアジョラモン店舗の勢いは止まるところを知らず、市内で食べられる所も増えてきています。
少しスパイスが強いので辛いですが、日本人の方々にも受け入れられる味です。
ただ残念なのは、完全にローカル向けに作られたお店なので当然ビールはありません。ビールと一緒に食べたら美味しさ倍増するだろうに。
また、ワルン(屋台)なので初めての方は雰囲気に躊躇してしまうかもしれませんね。しっかりと火は通っているので、今のところ筆者のお腹は壊れていません。
また、筆者が連れて行った日本人の方も今のところ犠牲者は0です。ただし、安全保証はできませんのであくまでも個人の責任の範囲で。
店舗インフォメーション
■Pasar Santa(パサールサンタ)
住所:Jl. Cisanggiri II, Jakarta Selatan
■Sate Padang Ajo Ramon
住所: Jl. Cikajang Raya No.72, Kby. Baru, Kota Jakarta Selatan, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 12170
電話:0852-1337-1999
営業時間:11時00分~0時00分
ブロックMエリアにあるお土産ショッピングモール「PASARAYA」のフードコート内でも食べることができます。
こちらは凄く綺麗なお店の作りになっています。
追記(2016年12月18日)
久しぶりにパサールサンタを週末夕方に訪問した所、閉まっているお店が目立っていました。
テナントのシャッターには家賃催促の警告書が張ってあり、おそらく家賃値上げにテナントがついてこなかったのかな、という助教が推測されます。
もしかすると当日にアジアカップのサッカー決勝戦があったため若者がお店を閉めていた、という可能性もあります。ただ、やはりひと昔前の勢いはパサールサンタから消えつつあるのかな、と感じざるを得ません。
若者のパワーを活かす良い場所だと感じていたのですが、残念です。
相変わらずアジョラモンは顕在でしたので、パサールサンタは冷やかし程度でアジョラモンを食べに行くのが正解です。