インドネシア/ジャカルタの生活や文化

執筆者: sora

カードデッキに40万円!?インドネシアカードゲーム市場の面白さと課題【ソラのエンタメインドネシア】

こんにちは!最近のアニメを追いかけきれず、インドネシアのオタク友達たちに最新のアニメ情報を教えてもらっているソラです。

最新の情報を追いかける彼らの情熱には舌を巻きます。

さて今回はインドネシアの一部の若者に熱狂的な支持を得ているトレーディングカードゲーム(以下TCG)についてお届けします!

インドネシアでも人気のTCG!

  • マジックザギャザリング (Magic The Gathering)
  • ヴァンガード (Vanguard)
  • 遊戯王 (Yu-Gi-Oh!)

この三点はインドネシアでも一部の若者に熱狂的な支持を得ていて、ある程度の地方都市に行けばTCGを取り扱うお店が一定数あります。基本的にこの記事では筆者も大好きな遊戯王を主語にお話をしますが、それ以外のTCGも同様の状況であると感じています。

TCGは日本に比べるとまだまだ競技人口が少ないことから、そういったお店では「コミュニティ」の特定のプレイヤーが日々最新情報を交換し合います。

このコミュニティというキーワードはインドネシアのオタクの動きを読み解くうえで欠かせません。

TCGコミュニティでは研究を重ねより良いデッキ(対戦の上必要なカードの束、ゲームにもよるが40枚以上)を作ります。さらにそれぞれのコレクションを交換・売買し、助け合いつつ競い合っています。そしてコミュニティ内で大会を開いたりして対戦を重ねその仲を深め合っているのです。

ただし、金銭的な問題からか日本に比べるとプレイヤーの年齢層は日本よりも高いと言わざるを得ません。

3か月に一度ほどの間隔で更新される最新のカードプール情報は全てインターネットから拾われます

とはいえ、複雑なルールが多いことや頻繁に変わるレギュレーションやルールからも他のプレイヤー同士のコミュニケーションは日本以上に欠かせません。

 

TCGは海外のもの、売っている場所がまだまだ少ない!

それでは、彼らはどういったところからカードを入手しているのでしょうか?

 

答えはネット。

 

自分の行きつけのお店が主体というわけではなく、仕入れのほとんどがネット通販からであるといえるでしょう。インドネシア最大手ECサイトのTokopediaでも複数売られており、デッキセットの販売やシングルカードの販売が多くされています。

タマンアングレックのデュエリスト

(タマンアングレックモール内で、遊戯王を対戦するプレイヤー達)

ただし、その殆どが海外輸入に頼る形になり、なかなか日本のように気軽に手に入る環境ではありません。そのため、コストの面で付いていけなくなるプレイヤーが多くなってしまうのが非常に勿体ないところです。

そんな環境にも関わらず、わざわざ日本語のカードを揃えるプレイヤーやノーマルカードではなくキラリと光る高級レアリティカードのみでデッキを揃える猛者までいます。

決して全てのプレイヤーが裕福なわけではなく、食費を削ったり生活の一部を犠牲にしてまでもカードを揃える熱狂的なファンにより成り立っている市場だと感じます。

私の周りでも特に情熱をかけるプレイヤーでは世界大会優勝デッキを全て最高峰のレアカードで揃え、70枚ほどのデッキで40万円以上かけているプレイヤーがいたりします。

遊戯王は特にインドネシアでプレイヤーが多いゲームの一つです。

しかし日本のカード(OCG)はインドネシアで適用される国際規格(TCG)とは違うため、わざわざアメリカから輸入販売をしている人などで存続されています。

 

国内ゲーム開発に熱の入るインドネシア

最近はインドネシア国内のゲーム会社が、特にスマホのアプリゲームやVRなどを使った最新の機器を使い、色々なゲームを開発するようにになってきたと感じます。

創造産業省主催のゲームショウ、Game Primeというイベントでは、国内のゲームデベロッパーたちにより国産のカードゲームを作ろうという機運も少しづつ高まってきました。

(2017年、ジャカルタBalai Kartiniで開かれた創造産業省主催ゲームプライム)

正直に言えば今開発されているゲームはまだまだゲーム性が低く、イラストの幼稚さややりこみ度の低さなど課題はまだまだ多いのが現状ですしかし、これからトライアンドエラーを繰り返し年々改良されることが期待されます。

所変わって中国は特にクリエイティブ産業に力を入れるようになったと言われており、独自規格のTCGなどを開発、販売しています。インドネシアでも、いつかコスト面をクリアし、独自のTCGが流行する日が来るかもしれません。

ちなみに2017年の東京ゲームショウでは、インドネシアゲーム協会を始めとした13社がビジネスミーティングエリアやアジアニュースターズコーナーに出展しました。海外とのコネクションを拡げ、色々な物を取り入れようという意気込みを感じます。

 

TCG市場はどう広がるのか?

現在はまだ一部の熱狂的なファンの愛情により成り立っている市場ですが、これからどこまで裾野は広がるのでしょうか?

私見ではありますが、市場がスケールするにはまだまだ課題が多いと言わざるを得ません。

一つは価格の高さ、二つ目に販売元の少なさ、そして三つ目にコミュニティを横断する公式団体の活動があまり活発でない、という点が直近の課題であると感じます。

 

①価格の高さ

低価格で提供できるサプライヤーの存在はまだまだ少ないです。

上記でも述べた通りオンライン販売が主軸になるのですが、この価格を下げるのは国内で生産と流通体制が整わない限り難しいといわざるを得ません。

また、プレイヤー間の売買はドル建ての価格をルピア換算することが多いのですが、海外為替や市場の変動から独立した「インドネシア独自のルピア固定による基準」が出来るのも大切かもしれません。

 

②販売元の少なさ

安くて強いカードの入手難易度を下げることは欠かせません。

海外輸入が殆どである点から日本に比べると必要なカードの入手は決して容易ではなく、街のカードショップの商品の少なさはプレイヤーにとって悩ましい問題です。

今ではネットがあり比較購入が出来るようになっていますが、それもまだまだ限定的な幅で人気カードはその入手難易度から価格が吊り上がることは珍しくありません。

 

③コミュニティを横断する公式団体

草の根の活動も大切ですが、大会を主催や広報を行うメディアの存在も欠かせません。

ルールやマナーの啓蒙活動をしたり、さらには象徴となるようなカリスマプレイヤーの存在も必須ですが、遊戯王を見れば、インドネシアで正式に遊戯王の最新情報の広報を行う機関はなく、勝手に公式を名乗り全く更新の無い無責任なメディアが目立ちます。

インドネシア国内でのTCG大会は基本的にショップ大会等でも豪華な賞品を上位に進呈することが多く、一位の商品は5000円相当の物になることもあります。

大会が広まるにはこういった賞品の価値が高いことも魅力の一つになりますので、主催者はそこに頭を悩ませているのも考え物です。

 

まとめ

昔カードゲームをプレイしていた人は、是非彼らを見つけたら目に留めてみてください。

日本と全く変わらない興奮がインドネシアにもあることに気付くでしょう。

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