インドネシア/ジャカルタの生活や文化

インドネシアコーヒー基礎講座 後編

ジャカルタで、趣味の延長ではありますがコーヒーショップを営んでいる堀米と申します。

今回ご縁あってジャカルタ飯さんでコーヒーについて書かせていただいています。

インドネシアのコーヒーをより楽しく美味しく飲めるよう、いくつかの視点で基礎知識をご提供しています。

 

前編をまだご覧になってない方は、こちらからご覧ください。

インドネシアコーヒー基礎講座 前編インドネシアは世界有数のコーヒー産出国です。この記事ではインドネシアのコーヒーに関して、そしてコーヒーの楽しみ方についてまとめています。...

それでは後編の本題に入りましょう。

後編ではより「インドネシア」に特化したコーヒーの知識を学んでいきましょう!

 

インドネシアの代表的なコーヒー豆の種類

代表的なインドネシアコーヒー豆は、スラウェシ島のトラジャ、スマトラ島のマンデリン、同じくスマトラ島のアチェガヨ、バリのキンタマーニ(バリ島の高地)などがあります。

トラジャコーヒーは酸味が抑えられたミディアムボディのバランスのよいコーヒーです。

スマトラのマンデリンは、酸味も楽しめるフルボディのコーヒーとして知られます。

その他、インドネシア発、新カテゴリのワインコーヒー(ナチュラル乾燥)や、ご存じのルワックコーヒーもあります。

その他、知識として、コーヒー豆を見る際、コーヒーの精製方法の違いを知っておいてもいいでしょう。

コーヒーの多くは機械で乾燥されています。

多くはワッシュド、もしくはセミワッシュド方法といい、機械で水洗いし、乾燥されます。その場合、焙煎前の豆の色は灰色っぽくなります。

それに対して、高価なため流通量は少ないですが、ナチュラル乾燥の豆もあります。

コーヒーチェリーの果肉をつけたまま自然乾燥する方法です。

仕上がった豆は色にばらつきがあり、黄色っぽい自然色になります。

値段が高くなりますが、味は深く、酸味がより鮮明に味わえ、フルーティな味がします。

貴重な、コーヒー豆です。ワインコーヒーはナチュラル、自然乾燥で、味わい深いです。

左がグレーぽい色で機械ワッシュ、
真ん中が自然乾燥、大地色

 

ジャコウネコを使ったルワックコーヒーも有名ですが、個人的には一度試してみてもいい、くらいのレベルの味です。

ちなみに食品売り場などで売っているルワックコーヒーは通常ブレンドで豆自体の素性が不明なものが多いため、購入には注意が必要です。

日本へ帰国する際のお土産には面白いかもしれませんが、普通のインドネシア産のコーヒーでも十分喜ばれると思います。

 

ジャカルタ、おすすめのコーヒー店

ローカルのお店に行けば、どこでも美味しいインドネシアのコーヒーが飲めると勘違いしてはいけません。

多くはローカルのお店は輸入の豆を使っており、ローカルの豆の場合ロブスタだけをだしている場合が多いです。

ローカルの方達は砂糖を大量にいれて飲むスタイルが多いので、豆の品質は問われない領域です。

おすすめは、「Anomali Coffee」「Tanamera Coffee」です。

アノマリセノパティ店のカフェスペース
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どちらもインドネシアのコーヒー豆に特化しており、本格的です。

ただTanamera はこの数年コマーシャライズされ過ぎている感じもします。

クマンの我々のお店、「Batavia Coffee & Nuts」 もおすすめです。

 

是非シングルオリジンをオーダーしましょう。

良いコーヒーとの出会い。

シングルオリジンを楽しみましょう。

シングルオリジンとは、一つの産地、農園からのみのコーヒー豆ということであり、高品質なコーヒーの代名詞です。

ブレンドではなく豆の素性がわかり、何を飲んでいるかが判ります。

これはスペシャリティコーヒーの領域にはいります。

スペシャリティコーヒーとは、豆の素性と工程に透明性があり厳選された高品質コーヒー豆です。

シングルオリジンは通常アラビカ豆になります。

高地で栽培されるアラビカ豆は、低地で栽培できるロブスタ豆に比べ品質が高く、おいしいからです。

産地だけでなく、豆の乾燥方法、豆のグレード、新しく収穫されたものか、どうかによっても味は異なります。

焙煎の方法でも味は異なります。

コーヒーを理解することは楽しいことです。

 

美味しいコーヒーを購入する際に見極めるポイント

モールの食品売り場にも多くのコーヒーが並んでいます。

良いコーヒー豆の選び方のポイントですが、パッケージにある情報が決め手になります。

豆の情報が詳しく明記されている透明性の高いものを選びましょう。

産地、農園の標高、豆の乾燥方法、テースティングノート、焙煎の日付といった情報がより詳しく明記されるコーヒーが良い商品です。

コーヒーのパッケージには様々な情報が記されています。

 

さらに焙煎日から2カ月以内の豆を探せればアロマが強くベストです。

スーパーには多くの商品が並んでおり美味しいコーヒーをみつけることができますが、残念ながら焙煎から時間が経っているのが多く、賞味期限も長めに設定されています。

経験上、私のお勧めは、Quintino’sです。インドネシアに長く住んでいるイタリア人が焙煎している豆です。

既にグラインドされたパック(Grinded)もありますが、粉になっていない(Whole Beans)を購入しましょう。

ただやはり、鮮度を考えると、食品売り場でのコーヒーではなく、先に挙げたコーヒー店で、コーヒー豆を購入することがベストなことは間違いありません。

 

お家で美味しいコーヒーを飲むには?

好みのコーヒー豆がわかるようになれば、お店で購入しお家でも楽しむことも出来ますし、友人が訪れた時など、美味しいコーヒーを出せます。

お家でコーヒーを楽しむために必要な道具ですが、上を見たらきりがありませんが、最小限、コーヒーのグラインダー、とコーヒーメーカー、フィルターがあれば十分です。

コーヒーのグラインダーは手動式のものもありますが、電動がおすすめです。

家電店で1ジュタもあれば購入できます。コーヒーメーカーも家電店で購入でき、1ジュタ以下で購入できます。

多くの方はコーヒーメーカーを持っていらっしゃると思いますので、必要なのはグライダーです。

他方、買ってきた豆は冷凍庫に保存することをお勧めします。

グラインドし過ぎて余った場合も冷凍庫で保存しましょう。

それにより常温で保存するより湿気と温度環境が良く、風味が損なわれず、美味しくいただけます。

飲む際に常温に戻すべきだという方もいますが、不要です。

 

最後に

さて、如何でしたでしょうか?コーヒーについて、またインドネシアのコーヒー豆について、ここまで習得すればいいというレベルを目指し書かせていただきいました。

ある程度知っていると、自信がつき、知らないことは知らないと言える自信がつきます。

少し脱線しますが、知らないことを知らないと言える人は、自信がある人です。

 

最後に私の好きなコーヒーですが、良質なコーヒー豆を使用したラテ(先にご紹介したお店であれば間違いないです)。そしてワインコーヒーをアイスでいただくのが好みです。

自然乾燥のコーヒー豆は格別です。

酸味があり、レーズンが含まれているような不思議な味が楽しめます。

日本では絶対出会えないコーヒーと言っても言い過ぎではないと思います。

スマトラのマンデリンや、アチェガヨも大好きです。

特にマンデリンは上品さを感じさせる豆です。

 

ご興味がある方は、ぜひ我々のお店、「Batavia Coffee & Nuts」にお越しください。

丁寧に焙煎した、本物のコーヒーをお手軽な価格でご提供します。

皆様のご来店をお待ちしていますね。

 

執筆協力店舗情報
店名 Batavia Coffee & Nuts
所在地 Kinara Building, Jl. Kemang Raya No.78B, Kemang, Bangka, Kec. Mampang Prpt., Jakarta, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 12730
電話 08175101688
営業時間 11時~22時
Web https://www.bataviacoffeenuts.com/

ABOUT ME
BATAVIA Coffee and Nuts
Kemangにある、本当に美味しいインドネシアコーヒーを提供しているカフェです。丁寧に淹れた一杯をぜひ堪能しにいらしてください。
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