インドネシアで駐在員が住居探しの時に注意すべき8つのこと~ゴキブリ編~
2018/02/01

前回に続きゴキブリネタばかりで恐縮です。文字ですら見たくない人に対しては本当に申し訳ないです。
純粋に筆者のような境遇(ゴキブリハウスで殲滅戦進行中)に陥る方を減らしたい一心です(筆者の境遇については下記記事をご参照ください)。
ちなみに殲滅戦は人類優勢。しばらくは平和が訪れそうです。
本題ですが、今回の引っ越しでの教訓をもとにゴキブリハウスを見極めるための最善策をまとめておきます。
特に、ジャカルタ(もちろんインドネシア全体も)への新任駐在員の方などに一読いただければ感無量です。
本記事の目次
インドネシアの住居探しにおける問題点
何に対する問題点かというと、完全に「対ゴキブリ」の問題点です。持論を書かせていただきます。
家具付きだからこそ奴らの存在が見極めにくい
ジャカルタ含め、インドネシアの賃貸部屋というのは家具付きが常識となっています。
これがかなり部屋の見極めを難しくしています。
日本の場合は部屋が空になっている状態なので、引っ越し前に部屋の隅々まで目を配ることができます。物理的に見ることができるだけではなく、心理的にも「見るべきところを見る」状態になっています。
一方で家具が付いていると、「あら~、素敵なインテリアね~」、「おう、なかなかいいじゃないか」と、目に見える部分に意識が持っていかれます。つまり、本来見るべき所を見ず、もしくは見るべき所がわからずに案件を進めてしまいます。
その結果、筆者は心に大きなトラウマを残すことになってしまいました。そしてやりたくもない戦争をすることになってしまいました。
ルームクリーニングの意味の無さ
部屋オーナのポリシーに依るのかもしれませんが、ジャカルタのアパルトメントでも一応ルームクリーニングが入っているようです。
今回の引っ越しでも鍵の受取りギリギリまでエージェントは「まだ待って、今クリーニングしてるから」と言っていました。
ところが、このクリーニングの意味のなさったら…!
日本人は掃除に対して非常に意識が高い。学校で自ら教室を掃除する習慣、年末の大掃除の習慣、が強く影響を与えているのでしょう。「掃除とは目に見えない所までやってなんぼ」という価値観があります。
一方、インドネシアでの掃除とは「目の前のゴミが無くなればOK!」という感覚です。掃除するというより目の前のゴミをよける、という感覚でしょうか。
ルームクリーニングも特になし、さらに歴代の居住者たちもろくに掃除はしていません。
そう、積み重なった負の遺産がどこかに蓄積している可能性が高いのです。
遭遇率を下げるために最善を尽くす、部屋探しでの確認ポイント
年中真夏の赤道直下インドネシアでゴキブリに出会わずに生活をするのはほぼ100%不可能です。ただ、事前に注意すべき視点を持って家探しをすることで、できるだけ安全な部屋を見出すことはできるかもしれません。
今回のゴキブリウォー(戦争)を通じて筆者が後世に残したいと思った、「部屋探しで見ておくべき確認ポイント」を列挙します。
シンク下
たとえ日本と言えどもキッチン下はデンジャーゾーンです。インドネシアの場合は下手したら魔界に繋がっている可能性があります。
まず、生水のような臭いを感じたら水漏れ、排水口に隙間、がある可能性が高い。排水口以外の謎の穴が空いていたこともありました(コーキングで埋めたら臭いが止まった)。
ポイントは「少しでも」臭いがしたらやばい、ということです。
犬のように鼻を効かせてください。水道をしばらく使っていない場合は臭いが弱まっている場合があります。この臭いは生活をし始めると強くなって辛くなります。
臭い以外にも、糞が落ちてたらNGです。さすがに画像は貼れないので必要な方はネットで探してください。この糞は形式を知らなければただのゴミとして見落としてしまう可能性が高いでしょう。
いわずもがな、大小問わず死骸があればそこは魔界です。
ガスボンベ置き場
インドネシアのガスは、たとえ首都ジャカルタと言えどもガスボンベ型です。日本のようにガス管はありません。
部屋のコンロ下には必ずガスボンベ用のスペースが設置されています。この、ガスボンベ置き場もチェックしましょう。
ガスから漏れる微かな臭いに惹かれるのか、奴らはこの空間が好きです。
判断のポイントは「シンク下」の項と同じです。
冷蔵庫の脇
言わずもがなです。ここに関しては殊更何も述べる必要はないでしょう。
家具の陰
家具は盲点です。必ずソファーやテーブルなどを移動し、陰となっている部分を確認しましょう。
汚れていたら危険信号です。じっくりと見極めてください。埃なのか、糞なのかを。
また、ソファー以外の場所だとテレビ台の下や裏も見ておきたいところ。
巨大な棚もしかり。ただ、壁に棚が固定されている場合は見ることができません。ここにも潜んでいる可能性があります。
そこで提案ですが、もし余力がある場合は小さい殺虫スプレーを内見時に持ち込み、噴射してみるのも良いかもしれません。最善を尽くすとはこういうことです。
筆者はまだやっていませんが次回からはやるつもりです。インドネシアなので何も言われないはずです。
ドアや部屋の角に使われている木材
家具よりもさらに盲点となりがちなのが、木材部分。
ドアの設置面や、部屋の角にはつなぎ目として木材が使われている場合があります。この木材部分をよーーーーーく目を凝らして見てください。
もしひび割れなどでスペースができていたら、先住者がいる可能性ありです。スプレーで確認した方が良いでしょう。
また、ペストコントロールから聞いた話だと、これらのひび割れがある場合は「白アリ」がいる可能性もあるとのことです。不幸中の幸いで現在の筆者宅に蟻はいませんでした。もし蟻までいたらまさに「バイオハザード(生物学的危害)」でした…。
ここまで見極められればもはやプロの領域でしょう。
玄関ドアの隙間
玄関ドアの下に隙間があると進入口になってしまいます。住んだ後にスポンジテープなどで対策すればよい話ですが、事前に把握しておきましょう。
もう一点。
筆者が住んでいるように少し古いアパルトメントだと、玄関ドアの設置面が木材になっており、室内と同じくひび割れで隙間ができている場合があります。こちらも確認しておいた方が良いでしょう。
ゴミ置き場との距離
ジャカルタは高層アパートが多いので、ほとんどの場合はフロアごとにゴミ置き場があるはずです。フロア内にゴミスペースがある場合は距離を確認しておいた方が良いでしょう。
ゴミ置き場の隣、などの場合は…筆者は住みたくありません。
以前の住民の残していったもの
エージェントの管理がてきとうな場合は(ほとんどの場合が当てはまるとは思いますが)、以前住んでいた方のアイテムがそのまま残されている場合があります。
これらのアイテムからも部屋での生活を読み取ることができます。
筆者の場合は、シンク下に「虫除けっぽい臭い玉」がダイイングメッセージのように放置されていました。
今思えば、これは以前の住民がゴキブリと戦っていた形跡だったのでしょう。もしかすると、ここはやばいぞ、というメッセージだったのかもしれません(もしくは使ってくれ、という優しさ?)。
最後に
経験をもとにインドネシア(特にジャカルタ)で住居内見時に確認しておきたい項目を洗い出してきました。
最後に「隣人」という項目を入れるか迷いましたが、海外の家探しで隣人までチェックしている余裕はないな、ということで割愛しました。
残念なことですが、ここまで見たとしても出てくる時は出てくるでしょう。
日本から新たに駐在で来られる方は、必ず日本製の対策グッズを持ち込んでください。
攻撃こそ最大の防御なのです。
この記事を書いた人

- ジャカルタ飯の主宰です。生活・仕事・観光・ご飯、ほぼ全ての記事を書いています。
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