日記・雑談

『インドネシアで日本人ハラスメント』について思うことを現地から

繊細なテーマなので書くべきか迷いました。こういうテーマで普段は書かないし。

でも現地に住んでいる立場だから伝えられることもあるだろう、ということで書きます。

たぶん今、日本人の中で「インドネシアでは日本人への“いやがらせ”がめちゃくちゃ”蔓延“している」と受け取っている方が増えているのでは?と感じています。

なぜなら自分のところにも、この数日間で日本から、

  • 弟から「大丈夫か!?」と超心配するLINEが来る(6年目にして初の心配)
  • 友人Aから「いつでも日本に逃げてこい、俺の家に住んでも構わない」
  • 友人Bから「大丈夫っすか?インドネシアなんかヤバイみたいっすね?」
  • 顧客から「うーん、日本人への差別というか…国民感情高ぶっているみたいだねぇ…」

と立て続けに連絡が来ました。

なんだかめっちゃ心配されてる…

 

私個人を心配していただく分にはとてもありがたいことだと感謝しています。

ありがとう!

ただ、日本での受け取られ方と現地での体感値に少々差を感じました。

そこで一言書いておこうと思った次第です。

 

先に本記事で伝えたいことをまとめるとこうなります。

  1. 日本人ハラスメントは起きているが今のところは部分的では?
  2. 海外の情報はいつも一部分だけ強調されて届きがち
  3. 一部を見て全体に当てはめてはいけない

誤解しないでいただきたいのは、「インドネシアでは日本人ハラスメントなんて起きていません」と言いたいわけではありません。

実際に「乗車拒否」や「打ち合わせキャンセル」などのハラスメントが出てきたのは事実なのでしょう。

それに実際に起きたのであれば積極的に共有し、全体に注意を促すに越したことはありません。

ただ、情報の「受け取られ方」について感じたことを少し書きたいと思いました。

コロナの話題で日々大量の情報が流れてくる今だからこそ、書く価値があるかなと思ったのです。

実際にインドネシアで日本人ハラスメントはどれくらい起きているの?

と言ってみたものの、手ぶらだとさすがに何も書けないなあ…ジャカルタのことしかわからんし、と思いTwitterでこんなアンケートを取ってみました。

Twitterなので回答者属性はバラバラ(そもそも回答者属性は取れない)。

下手したらインドネシア在住じゃない人も紛れ込んでいる可能性もあります。ただ、私のTwitterフォロワー属性を鑑みるに、ほぼインドネシア在留邦人と見ても大丈夫かなと。

まぁ参考程度にはなるでしょう。

取得したのは3月10日からなので、日本でハラスメントに関する記事が出た日よりも後です。

シンプルに解釈すると「約2割がハラスメントを感じており、約8割は特に感じてない」となります。

私のフォロワーさんは長期滞在者やコミュ力高めの人が多い。なのでぶっちゃけデータは多少ポジティブに偏っていると思います。

それでもこの2:8が3:7になることがあっても、さすがに逆転はしないかな?と思います。

なのでこのまま続けさせてもらいます。

 

さて、上記結果を見て2割「も」と感じる人がいれば、2割「しか」と感じる人もいるでしょう。

おそらく限りなく0割だったものが、2割超になったと思われるので大きな変化でしょう。

ただ、少なくともデータからは「ハラスメントが起きているのは一部であり社会全体ではない」ということは言えそうです。

でも日本の皆さん…少なくとも私に連絡をくれた方々は「インドネシアでは日本人ハラスメントが大部分で起きている」と受け取ってしまったのではないでしょうか?

メディアは事実を伝えるが全体像をくまなく伝えるわけではない

メディアの情報は1次情報を淡々と伝える場合と、1次情報を集めて2次情報化して「傾向」や「社会問題」、「トレンド」のように伝えることがありますよね。

例えるならば、前者は「NHKお昼のニュース」みたいな速報系のやつ。

後者は「ワールドビジネスサテライト」とか夜のニュースでミニ特集にされているようなやつ。

いずれの場合にもメディア関係者は事実をベースに伝えるのが原則です。だから報道されている内容はどれも事実でしょう。

ただ「メディアは一部の側面を切り取ってその部分にフォーカスして伝えている」、ということは意識して受け取るべきだと思っています。

特に後者のタイプ(二次情報的なやつ)です。

事実情報を集めて記事化しているので「メディアは嘘を書いている!」と言うつもりはないし、メディアの仕事を否定するつもりもないです。

ただ「メディアは一部を切り取り、フォーカスして伝えてる」ということは念頭に置いてもらいたいです。

日本に届く海外の情報はいつも断片的

書きたいのは『メディアの在り方』ということではありません。そんなことは私は語れない。

どちらかというと『受け手の情報の捉え方』についてです。

海外に住んでいると感じるのですが、海外の情報というのは断片的にしか日本には届きません。

ほとんどの情報はメディアを通して伝わるので、強調された一部しか届いていない。

そして多くの場合は「センセーショナル」な話題や「ネガティブ」、「ドラマティック」な話題に注目が集まりやすい。だって視聴者や読者を惹きつけやすいから。特にオンラインはその傾向が強いです。

逆に平穏な部分はあまりニュースにはなりません。だから届きにくいのだと思います。

 

参考までに平穏な私の周囲の話を少し…

出入りしているオフィス@ジャカルタの同僚には避けられるなどもなく、コミュニケーションは通常通りです。

誰かが咳をしたりすると冗談で「コロナか?」とか飛び交いますが、ただの愛情あるコミュニケーションです。

また、みんな私以上に「日本にいるお前の家族は大丈夫か?」とスゴイ心配してくれます。同僚だけじゃなく、外部委託先とかでも。

「北海道(地元)は一人当たり面積広いから大丈夫!それより密集してるジャカルタの方が心配だよ」

なんて話しながらお互いを心配しあい、ともに乗り越えていきたいねという雰囲気です。

オリンピックもものすごい心配されています…

でもその後の景気についてはかなりみんな能天気な感じです。内需だけでなんとかなる、と思ってる人が多くてグローバル経済への興味が薄いのかも?

まぁ今のところ皆明るくやっている印象です。

 

ただこれも私を通した一部の情報なので、そこは間引いて受け取ってください。

私たちは一部を見て全部だと捉えがち

日本に届いたインドネシア関連のニュース記事を読むことで、我が弟を筆頭に「インドネシアでは日本人へのいやがらせがかなりひどい」という印象を持った人が増えたと思います。

今後さらに飛躍して「インドネシア人は日本人に敵対的」とか国民像にまで拡大して捉える人達が出てくるかもしれません。

だから常に意識して欲しいです。『届いている情報は一部であり、全体の話ではないかも』と。

私たちは一部を見て全体に当てはめてしまいがちですが、それは物事を見誤る危険性をはらんでいます。

  1. 部分的な変化を見て全体の現象と捉える
  2. 少数の人間を見てその国の国民性を決めつける
  3. 身の回りで起きたことを社会全体に当てはめてしまう(←これ自分やりがち)

などなど。

私もよくやりがちですが、日本人は「〇〇人は▲▲だ」とペタッとラベリングしたがりますよね。

でも一つの国にはいろんな人達が生活しています。

いい人もいれば悪い人もいる。天才がいれば馬鹿もいる。そして良識ある人もいれば、心無い人だっています。我が母国の日本も同じ。ここインドネシアも同じ。

実際に今インドネシアで日本人は多少警戒されているのでしょうが、それを表に出してるのは一部の人ではないかな?と私個人は感じています。

それがメディアを通すと、あたかも社会全体に広まっているように見えてしまうのだろう、とも。

 

「いや、それでもインドネシア人が日本人を警戒しているのは事実だろ!」というツッコミが聞こえてきそうですが、そうです。それは事実でしょう。

世界から見たここ2か月の日本の印象は「中国の次にコロナが広がった国」です。

さらに「今までコロナはなかったのに日本人から感染した(※)」と言われれば、警戒する人が部分的に出てきても不思議ではないです。

※ここについては私もジョコ大統領の判断にツッコミたいことはある。しかし一般市民にこう伝わってしまったことはもはや変えられない。

 

これ当事者だと特に難しいんですよ。

きっとハラスメントを受けた人にすれば「インドネシアではハラスメントが悪化している!ひどい!」と伝えたくなるかもしれません。

逆に私みたいに幸いにも何もされていない人にすれば「うーん、別にそこまで多くないんじゃない?」と伝えたくなります。

 

さらに都市部と地方でも違うかもしれない。

周囲の世代でも違うかもしれない。

一般人と芸能人でも違うかもしれない。

大人と子供でも違うかもしれない。

筆者が取ったTwitterの結果だって偏ってると思う。

 

だからこそいろいろな意見・情報をバランスよく受け取って欲しいです。

何より『1を知って10に当てはめない』というマインドが大事だと思います。

特に海外の情報を受け取る場合は。

最後に

もう一度言いますが「ハラスメントなんて起きてない」と言いたいわけではありません。一部で起きたのは事実なのだと思います。

妻のグループからインドネシア人側で起きている話も少々聞いております。

そしてこれ以上の広がりは防ぐべきだし、ゼロにしたい。

だから引き続き大使館には、事態が悪化しないようにインドネシア政府とうまく協力していって欲しいです。

 

ただ、私はまだ『日本在住の方々が受け取ったほどひどい状態』ではないと思います。

少なくともジャカルタでは『日本人が吊し上げにあい、めっちゃバッシングされてる』とは言えない、と(3月13日時点)。

 

これは個人的な想いですが、インドネシア人と日本人のつながりはそんな薄弱なものではないと信じています(私の妻の家族はみんなインドネシア人だしね)。

まとめると…

弟よ、友よ、少なくともジャカルタは君が思っているよりも平和だよ。だから安心してください。

これ以上書くと必要ないことも書きそうなので、この辺りにて。

最後にインドネシア在住の日本人の皆さんへ…この記事を見て「ハラスメントを受けたけど、共有しない方がいいのか?」と誤解されないようお願いします。そういうつもりで書いたわけではありません。

起きた事実は大使館へ共有し、国としてしかるべき対応を取ってもらいましょう。

冷静に対処しながら両国でこの状況を乗り切っていきましょう。

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jakameshi
ジャカルタ飯の主宰です。ジャカルタ在住で奥さんはインドネシア人。生活・仕事・観光・ご飯・国際恋愛…。守備範囲は広いです。最近はYoutubeチャンネル(ジャカメシちゃんねる)も始めました。ぜひチャンネル登録お願いします。