日記・雑談

コロナ禍のインドネシアでデング熱になり、恐怖と備えの重要性を伝えたいという話

Twitterではご報告したのですが…つい先日謎の高熱を発して死にかけました。

コロナ禍の異国で病院にも行けず、ものすごい恐怖と不安に押しつぶされそうでしたが、結果はコロナではなくなんと「デング熱」。

コロナウィルスには万全の注意を払って生活していたのですが、まさに背後から蚊にプスッと刺されたわけです。コロナは攻めてこないが蚊は積極的に攻めてきますからね…。

未知のコロナウィルスも怖いですが、実はデング熱も「薬」が存在せず、インドネシアでは毎年数百人が亡くなっています。2020年も年始から3月上旬までの段階で100名以上亡くなっているそうです。

さらに雨季の終わりである現在(今は4月上旬)はデングが増える時期にあるらしく、筆者の妻の会社関係者でも数名がデングになったと情報が入っています…。

そのような背景もあり、自分の記憶が鮮明なうちにブログに書きとどめておこうと思いました。

記事にする目的は下記2点です。

  1. コロナだけじゃなくデング熱(というか“蚊”)への警鐘も鳴らしておきたい
  2. 現状の異国で病気になることの「リアリティ」を伝えたい

特に②が優先順位高め。

「家族が避難帰国して単身赴任状態の人」や「そもそも孤軍奮闘している人」たちに伝えたい。

「想定しておけ」と。

デングでもコロナでも…気持ちと物資の両面できちんと想定しておいた方がいいです、本当に。

 

もしかすると今夜急に39℃台の高熱を発し、孤独と不安に襲われるかもしれない。

あまりの苦しさに動くこともままならず、買い物にも行ける状態じゃないかもしれない。

水はどうする?栄養はどうする?最悪の場合は病院に行く?いかない?いくならどこ?

 

筆者は幸いにも妻(インドネシア人)がいたので助けられましたが、1人だとかなり大変な状況になっていたと思います。

「万が一」のことを少しでも想定しておくだけで、有事の時の動き方が変わるはずです。この記事が良い意味で警鐘になればいいな、と思っています。

以下、病中の記録や考えていたことを書きます。

 

病中の記録

苦しい中でも「最悪の場合は病院に行くしかない」と思っていたので病状経過含めメモを取っていました。その時の心理状況を追記しながら記載します。

1日目

朝型、喉に違和感あり。風邪をひいたか?と思ったのもつかの間、ぐんぐんと熱が上がり夜には39℃台に。「まさかコロナ?」と恐怖を感じる。それと同時に様々なことが脳裏を横切る。

大前提として、現在のジャカルタでは「病院」が最も危険な場所と言われており、コロナじゃないのに病院に行くことによりコロナにかかってしまう可能性がある。なので病院には極力行きたくない…。

さらにインドネシアにおける医療設備や病床数の不足は明白であり、「病状悪化=適切な治療を受けられず…死?」という考えが脳裏に浮かぶ。

「(免疫を高めて是が非でも自分の力で治すしかない)」

ということで解熱剤も飲まず、とにかく水分だけは絶やさぬように妻にお願いする。

もう一つ心配だったのは「妻に移すのではないか…」ということ。残念ながら我が家は自分を隔離するほどの区画がない。マスクを2枚重ねにして、ベッドの端でできるだけ妻と距離を取ることしかできなかった。

2日目

高熱と体中の痛みのため前夜からほぼ寝られず。朝6時に検温すると39.5℃。とにかく頭が痛い。体も痛い。さらに目が充血して見た目にも悲惨な状況。朝から晩まで一日中39℃台。

「これは咳も出てないし、きっとインフルエンザだ」と言い聞かせながら、ネットでコロナの症状について調べまくる。「3~4日熱が続き、その後急に悪化するパターンが多い」みたいな話を読んで強い不安に駆られる…。

とにかく今できることは免疫を下げないことだけだ、と言い聞かせて寝る。寝れないけど寝る。起きてるんだか寝ているんだかよくわからない1日だった。意識がもうろうとしていたのだと思う。

3日目

6時に検温すると38.5℃。さすがに体力的に厳しさを感じ、ついに解熱剤に手を出す。38℃ピタリまで下がる。体中の痛みと激しい頭痛が続く。この日からついに喉が痛くなる。「(菌が肺に近づいている?)」と恐怖を感じる(←この頃はコロナかインフルエンザかどちらかだと思っていた)。

4日目

普通のインフルエンザだとそろそろ熱が下がるはず…と期待を胸に朝6時に検温。38.2℃。日中に37.8℃まで下がるが、昼寝の後になぜか38℃台まで戻す。

「コロナになると味覚がなくなる」と聞いていたので、毎時間のようにタイガーバームで嗅覚をチェックする。

「(言われてみれば…鼻が詰まっていないのに心なしか臭いがなくなってきた気がする…)」と感じていたから(今思えば)不思議なものだ…。

鼻より何より、喉に激痛が走り始める。「(ああ…肺に行かないように必死にガードしているのかもしれない…)」と勝手に自分の中で物語が進行する。

今日が4日目。

病状が悪化するとすれば今日明日あたりが山場…と認識していた。

5日目

朝検温すると36.7℃まで下がっていた。が、なぜか昼に37.5℃まで戻る。そして夜に38.3℃までさらに戻る。喉には激痛が走り、唾液を飲むにも覚悟が必要なくらい辛い。さすがに耐え切れずに痛み止めを投下。

6日目

朝は37.7℃。

この日には「(熱が5日以上続いているし、これきっとコロナだったんだろうな…願わくばこのまま治ってほしい)」と完全に自分でコロナだと判断。

でも喉の痛みが解せない。拷問レベルの痛さ。

「(未知のウイルスだし、いろんな症状があるのだろう)」と自己完結する。

この日の午後、全身に発疹が急激に浮かび上がる。

想定外すぎて自分も妻も気が動転。幸いにも熱は下がり始めていたので頭はクリアだった。

冷静に調べた結果、デング熱と自分の症状がピタリと一致することに気づく。「熱の下がり始めで発疹が出る」とか「激しい頭痛」「目の奥の痛み」など「(これだよ…!)」と謎の納得感を得る。

ただ、調べるとデング熱もかなり危険なウィルスであり、治りかけに「悪化」することがあるとわかる。医者じゃないので細かい言及は避けるが、悪化すると「デング出血熱」と呼ばれ命の危険があるのだとか。

そして、夜中になんと謎の鼻血。妻がパニック(今思えば、インドネシア人の妻の中ではデング熱は危険な病気という認識が日本人よりも強いのだと思います)。

「コロナじゃなくてもデングで死んだら同じだ」と妻に言われ、ついに病院へ行く決心をする。

7日目

妻が会社のオンライン会議で「デング熱の可能性があり、血を出したので病院に連れていく」と共有。満場一致で「病院に行くべき」となったらしい…。

さらにHalodocという遠隔医療サービスで医者の意見も取得。同じく「検査を受けるべき」とのお達し。

朝から熱は36℃台で体調も安定していた。ただ妻との約束は約束なので病院へ行き、病状を伝えて即座にデング熱検査。

結果は見事にデング熱陽性。

一応肺のX-RAYも取ったが異常はなし。ということで、まぁ間違いなくデング熱でしょうという診断。

そして喉には特大の口内炎が発見される…。そりゃあ水も飲めないわけだよ。

各種数値は正常に戻りつつある、ということで「自宅でもう1週間大人しくしてろ」との診断。

その後、数日かけて口内炎が治り。発病から11日後あたりにようやく正常な生活ができるまで回復(数日は体がふらふらしてました)。

あぁ…健康とはなんと尊いのだろうか…。

インドネシア含む途上国に残られている皆さんへ

私の場合は「インドネシア」ですが、このタイミングでインドネシアで高熱を出すことは恐怖と不安しかありませんでした。上述しましたが、万が一悪化した時に十分な治療を受けられる可能性が低いからです。

今だから「生きててよかった…」なんて冗談交じりでも言えますが、デング熱だとわかるまでの数日間は気が気でなかったです(いや…デング熱も十分危ないんですけどね、特に二回目かかると危険らしい)。

どれだけ注意を払っていても病気になる時はなるでしょうが、せめて十分な備えをしておいてください。特に現在一人で新興国で生活されている方…さらに言葉が不自由な方は十分な「シミュレーション」をしておいて欲しい。

重複しますが、私は妻がいたのでなんとかなりましたが、一人だとどうなっていたかわかりません…。

少なくとも以下は答えられるようにしておいた方がいいと思います。

  • 最悪の場合はどこの病院に行く?連絡先わかるか?
  • 各所の緊急連絡先はわかるか?
  • 1週間動けなくても耐えられる水やポカリはあるか?
  • 食欲がなくても食べられる食糧はあるか?
  • 動けない場合の食糧確保の方法はあるか?誰か頼れる人はいるか?
  • ビタミン剤とか確保している?(ちな、デング熱にはグアバジュース推奨らしい)
  • 清潔な寝具のストックはあるか?

などなど。

あと、私の場合は、最悪の場合に病院行くことを想定して病中も細かく体温と症状を記録していました。言葉が不自由だからこそ、この手の準備もしておいた方が良いかと思います。

コロナにせよデングにせよ、今のところ頼れるものは自己免疫です。病気にならないことはもちろんですが、病気になった後の免疫を維持する戦いも重要なはず。

心の底から「十分な備え」をしておいてほしいと願います。

備えをして、万全の対策もして、「万が一」の場合でも乗り切りましょう。

ABOUT ME
アバター
jakameshi
ジャカルタ飯の主宰です。ジャカルタ在住で奥さんはインドネシア人。生活・仕事・観光・ご飯・国際恋愛…。守備範囲は広いです。最近はYoutubeチャンネル(ジャカメシちゃんねる)も始めました。ぜひチャンネル登録お願いします。
YouTubeでもチャンネル登録お願いします!