日記・雑談

執筆者: jakameshi

ジャカルタで出会った、現地化しすぎた日本人TOP10

2018/02/01

同化

海外で働く方々であれば「海外進出の成否を分けるのは経営の現地化だ」という言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。

郷にいりては郷に従え。

筆者も規模は小さいながらビジネスを展開する身。この言葉の「重要さ」、そして何よりも実行することの「大変さ」を肌で感じています。

経営の現地化を図るには、まず自らの生活や価値観を現地化させ、インドネシア人を深く理解することが第一歩ではないでしょうか。しかし、実際何から始めればよいのか、自分がいったいどこまで対応できているのか、など悩みは尽きません。

そこで、一つの参考指標として筆者が実際にこの3年間で出会った「現地化しすぎた日本人たち」を振り返ってみました。

実際に人を紹介するのは色々と問題があるので、一種の「スキル」のような形式でご紹介していきます。出張ベースで来ていて俺屋台食べたよ、とかそういうレベル感ではなく、いずれも日々現地で悪戦苦闘の果てに同化していった人たちです。

「長期駐在している会社員」、から「完全に現地人と化した人」、までバラつきがありますが、わかりやすくするため筆者独断のランキング形式で参ります。あなたも知らないうちに現地化しているかもしれません。

ざっと流し読みをするもよいですし、Directorの方は自社社員の「現地化度」を測るチェックリストとして使ってみても良いかもしれません(冗談です)。真面目な切り口ではないので経営で本気で悩んでいる方は読み飛ばしてください。

 

10位 やたらとグッドマークを使う

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これはまさしく入門編。インドネシア在住の方であれば、貴方の周りにもこんな日本人がいるはずです。

インドネシア人は頻繁に「グッドマーク」を使います。彼らのグッドマークを見ない日なんて一日もない、というくらい頻繁に使います。我々が外国人で言葉が通じないということもあるのでしょうが、とにかく多い。

そしてこれがまた便利で、「大丈夫です!」、「サンキュー」、「どういたしまして」、「おっす!」、「気にするな」、的なコミュニケーションは「グッドマーク」で解決します(もちろん”実は解決していない時”もありますが)。

現地での生活が長くなると、日本人とはいえこのグッドマークが癖になります。いつの間にか無意識にグッドマークが出てしまうようになります。

インドネシアの人々がどうしてここまで使うようになったのかは筆者も知りません。元々親指を立てる仕草というのはお客様に道をご案内をするような礼儀正しい場面での作法だったと聞きますが、それが変化したのかな?

ゆるいコミュニケーションで、なんともインドネシアらしい習慣ですが筆者はけっこう気に入っていたりします。

 

9位 口癖が「アパ」

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インドネシア人の口癖でもある「アパ」。Apaという単語で、訳語はWhatです。「これは何?」も「何か用ですか?」も「どうしたの?」も概ね「アパ?」で会話が成り立ちます。

非常に便利な言葉、かつコミュニケーション上不可欠な単語なので、この口癖が移ってしまう日本人もいます。ついつい「アパ」とか「アパヤ」と出てしまう人、現地化の第一歩です。

このレベルであれば一定期間駐在している人であればけっこう見ます。ただ、どれだけ長く住んでいてもインドネシア語で積極的にコミュニケーションを取っていない限り「口癖」にはなりません。貴社の社員が唐突に「アパ?」と言い始めたら、きっとその人は一生懸命頑張っている人です。

ちなみに、ほぼ同じような癖で「英語で話しているのに語尾に”ヤ”が付く」という人たちもいます。これも一種の現地化バロメーターでしょう。詳しくはインドネシア駐在員に確認してください。さらに進行すると正しい英語が話せなくなります(インドネシア語が混ざる)。

 

8位 屋台の良し悪しがわかる

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以前「ジャカルタ駐在員の生活費ってぶっちゃけいくら?」という記事で屋台生活について少し触れました。屋台生活を日本人が続けるのは非常に難易度が高く、問題も多いのですが稀に実践している方にも出会います。

環境が人を作るのかもしれませんが、このタイプは大学に通っている学生さんや若い駐在員の方で自称「あまりお金がないので」という方が多い。逆に、中年や年配者ではほとんどいません(体を壊しますから)。

ある程度屋台が日常食になってくると、屋台の良し悪しを「パッ」と見分けられたり、行きつけの屋台があったりもします。実際に連れて行ってもらって食べたりすると本当に美味かったりします(安全性は定かではない)。

このレベル感も、9位の「アパ」ほどではないですが、ある程度在住経験がある若い方であれば稀に出会います。

 

7位 1,000ルピア単位で価値を考える

1,000ルピア紙幣

2016年7月上旬での1,000ルピアは日本円で8円弱。インドネシアに長く住んでいると1,000ルピア単位で「あっちの方が安い or 高い」という考え方が出てきます。重複するのですが、8位で書いた屋台主食の兄ちゃんたちの価値観はだいたいこの感覚。「あっちのワルンはセットで13,000ルピアなんですけど、こっちは15,000ルピアでちょっと高いんですよね」という会話が出てきます。

ただ、この感覚を掴むことは冗談ではなくすごく大切で価値があることだと思います。特に現地でC向け(消費者向け)の事業を手掛ける人ならなおさら。ジャカルタで大学を出た中流階級の人たちでも、親の後ろ盾がない普通の若者達はこの感覚の中で生きています。

 

6位 さっとオジェックを乗りこなす

GOJEK

この辺りからややレアな人たちになってきます。

インドネシア人の足ともいえるバイクタクシー「オジェック」。車の間をすり抜けることもでき、オジェックのドライバーは「ジャランティクス(ネズミの道)」と呼ばれる小道にも詳しいため渋滞時に大活躍します。ここ数年であっという間に「GOJEK」や「GRAB」、さらには「UBER」までバイクタクシー配車アプリが浸透しており、インドネシアでは一大産業として存在しています。

普段なかなか見かけることはないのですが、バイクタクシーを使いこなす日本人も存在します。アプリが浸透したおかげでだいぶ使いやすくなったということもあるのでしょう。

通常の駐在員というよりは、自分で事業をやっていたり、完全にインドネシア系企業で働いている人たちで多いです。筆者も状況によっては使うことがあります(約束に遅刻しそうな時とか)。

この項目は駐在期間というより個人の性格に依るのかもしれません。大手企業から駐在ですが、こちらに来て2ヵ月で「マイメット」を持ち歩いている方にも出会ったことがあります。

 

5位 風邪をひくとコインで治す

クロック

写真引用:www.indoindians.com

インドネシアに長く関わっている方であれば「クロック」という治療法を聞いたことがあるかと思います。インドネシアの伝統的な治療法で、風邪などをひいた際にコインとオイルで背中を「ゴリゴリー」っと強烈にマッサージして代謝をよくするものです。

これが意外に効くらしい。踏み込むまでに勇気がいりますが、やってみるとハマる、ということを熱烈に語る日本人女性にお会いしたことがあります。

一度その時の写真を見せてもらったことがあるのですが、背中が「虎」みたいになっていました。その方曰く、代謝が良くなるので自然治癒力がものすごく高まるとのこと。一回やるとリピート確実だそうです。もしかすると筆者が思っているより利用している日本人の方が多いかも?

ちなみにインドネシア人にとっては日常的な治療法です。筆者も風邪をひいた時、部下に「コインで背中こすった方が良い、思います」と真顔で勧められました。

 

4位 アンコットを乗りこなせる

Angkot

写真引用:travenesia.com

アンコットは軽ワゴンをベースにした小さい乗合バスで、インドネシア人ローカルの足として使われる乗り物です。位置づけ的には「オジェックより安い」というポジションです。

乗ると好きなところで降りられるのですが、あらかじめコースが決まっています。さらに、トランスジャカルタのバスなどと比べると段違いに狭い。日本では考えられないスペースに「マジですか?」と驚くくらい人が乗り込んできます。

筆者は一度こちらを日常的に利用している方にお会いしたことがあります。やや年配の方で、インドネシアとの関わりも10年ではきかないレベル。一度先方のご自宅近くでお会いする流れになった時に、「あそこのオフィスビルの前から●番のアンコットが出てるから、それに乗るとすぐですよ。タクシーは高いからね。」とすこぶる自然な会話としてお話されていました。

ちなみに、アンコットはガイドブックでは「危険なので乗るな」と記載されていることが多く、強盗・強姦、さらに事故も多いので敬遠するインドネシア人もいます。ジャカルタの中心にあるアンコットならば平気(スピードが出ないし、中心地は犯罪率が低い)という判断だったのでしょうか。筆者も数度乗ったことはありますが、さすがに一人で日常的に利用するレベルまでは至っておりません。

 

3位 見た目が華僑

華僑

この辺りから「完全現地化レベル」に入ってきます。

現地に長く住めば住むほど見た目も現地化してくる、という法則があります。片手で数えられる人数ですが、表情から立ち居振る舞いまで完全に現地化した方々にお会いしたことがあります。いずれも現地に根を張って生活をされており、現地キャリアは30年以上。元サラリーマンの方などもいましたが、最終的には皆さん自営業でやられています。

どれくらい現地化してるのか?という話ですが、バティックを着こなせているとかそういうレベルではありません。「日本語を話し出すまでインドネシア人から見ても日本人だと気づかないレベル」です。「え?あの人、インドネシアンチャイニーズじゃないの?」という反応がガチで帰ってきます。

もちろん日本人が見てもわかりません。そのうちの御一人と筆者が初めてお会いした時、筆者も気づきませんでした。アポイントの集合場所でお待ちしていた際、「キキッ」と乗り付けた車から「サッ」と降りてきた華僑風の男性。「おー、典型的なインドネシア華僑だなぁ、何の仕事しているんだろ?」なんって思っていたらお相手がその方だった、なんてお話です。別に自分が悪いことしているわけじゃないですが、少し当惑しました。

このレベルまで到達された方々とお話すると、その一つ一つの物語が実に面白い。まさに生きる歴史。昔のジャカルタ話、事業の成否の話、日系企業裏話など。もしお会いすることがあればぜひ色々とお伺いしてみてください。

 

2位 ブラックマジックの恐ろしさを語れる

魔術

インドネシアには「ブラックマジック(黒魔術)」と「ホワイトマジック(白魔術)」が伝統的に存在しており、メガロシティジャカルタといえどもいまだに信じている人が多いです。

ある程度長く駐在していれば、インドネシア人から聞いた話の1つや2つをご存じかと思いますが、筆者は一度だけ「体験談」としてブラックマジックの恐ろしさを説く日本人紳士に出会ったことがあります。

だいたい日本人同士で話すと「面白話」で終わってしまうのですが、その方は違いました。「いや、本当に恐ろしいんですよ……ブラックマジックは……」と稲川淳二ばりの語り口調で自らの周りで起きたお話を披露してくれました。中でも印象的なのは、「ブラックマジックは物理的にものを移動できる」という話。なにやらご自身のビジネス関係者(インドネシア人)がブラックマジックをかけられ、腹から釘のような塊が出てきた、という話です。恐ろしや…。

ちなみに、イギリス人がゴーストを信じているようにインドネシア人にとっては魔術話も至極普通のこと。筆者の周りでも、「父親が白魔術を使える」とか「私は幽体離脱ができる」などの話を聞きました。海外に留学し、英語も堪能、ビジネススキルも高く、人より高給を取ってるエリート層インドネシア人が「黒魔術は……あるんだよ」と真顔で話し出すのはいまだに不思議な感覚を覚えます。

 

1位 トイレの紙がなくても平気

トイレの紙

誤解を恐れずに言い切ってしまいますが、多くのインドネシア人はいまだにトイレで紙を使いません。

ジャカルタ中心地のショッピングモールといえども、ローカル系のモールだとトイレに紙が無い。さらに超ローカルなレストランなどでは「え?ここでどうやって用をたすの?」と当惑するようなトイレがいまだに残っています。ウォッシュレット(タンク脇についている放水できるシャワーのことを指しています)すらついていなく、紙が無いタイプ。便器の横の巨大バケツに水が溜められてるタイプのトイレです。

ジャカルタで都会的に暮らす若者達でも、「実家のトイレは古いタイプ」の人もけっこういます。また、あるインドネシア人の話によれば「トイレに紙を置くようになったのなんてここ15年くらいの話だろ」とのこと。ウォッシュレットと紙があればあるに越したことはないが、別になくても大丈夫、という感覚です。左手で洗えてしまうんですね。

どんなトイレ?という方もいると思うので、写真を載せます。食事中の方は不快になる可能性があるので食べてから続きを見てください。少しスペースをあけておきます。

 

もう少し

 

 

 

もう少し

 

 

もう少しだけ

 

 

はい!

 

インドネシアのトイレ

筆者の中でこの文化差が一番越えられない壁です。だって、物心ついた時には日本式ウォッシュレットがあったから…。

この3年で一人だけこの壁を超えたサムライに出会ったことがあります。仕事の絡みでバンドンを訪れた際、現地に10年程度住む日本人の方と半日ご一緒しました。ふとローカルモールでトイレに行きたいとの流れに。いつもであれば筆者はカバンの中に「でかいティッシュ」を常備しており、危うい場所では「使いますか?」とお渡ししていますが、その時だけは直前のトイレで自ら使い切っていました。

「紙お持ちですか?」とお声がけしたところ、「あ、ないけど自分、大丈夫なんで」との返答。それ以上は何も突っ込めませんでした。

その後、トイレで何が起きたかは定かではありませんが、「現地化」の神髄を垣間見た気がしました。また、この出来事をきっかけに『左手は不浄の手』ということを少し強く意識できるようにもなりました。

筆者はベースがジャカルタですが、一歩ジャカルタを出るとインドネシアはまだまだインフラ不足が多いんですよね(ジャカルタでも足りてないのですから!)。ジャカルタで生活する分には対応に迫られることは無いのですが、もしもっと地方に住むことになれば筆者もこの「超現地化」を迫られる時が来るのかもしれません。大変だろうなと思いつつ、真のインドネシアを語るためには一度ジャカルタ以外で生活する必要もあるんだろな、とも感じます。

 

まとめ

ざっと並べてみましたが、レベル感を軽く整理すると

  • 10位~7位までは現地にある程度の「期間」住めば出現してくるレベル
  • 6位~4位までは「適応力」という才能が必要なレベル
  • 3~1位までは「期間」と「適応力」の両方が必要なレベル

といったところでしょうか。

いざ振り返ってみると、この数年、実に様々な人たちに出会いました。

日本では出会えない日本人に出会えることも、海外で働くことの魅力の一つかもしれませんね。

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